ギャラリー住吉橋では、大阪を拠点とするアーティストであるRyoya Wadaの個展を開催します。Ryoya Wadaは「断片性」をテーマにペインティング作品を制作するアーティストであり、日々の心の機微や出来事もやがては過ぎ去る中で,それでも人が望んでいく断片ひとつひとつに着想し表現を重ねます。自身で撮り重ねた写真から心象世界を広げていくスタイルが根幹にあり、写真というメディアが持つ保存性・記録性をリアリスティックな描画でなぞります。写実的な描写の中に落とし込まれる“霞み”を想起させるグラデーションや、断片的に重ねられる写真同士のコラージュとそのリズムが代表的な作風であり、目前や胸中の全てを永続的には抱えられないという淡さ・儚さを鑑賞者に静かに想起させます。
本展では、「程遠さだけが慈しみを育み 感受だけがどの出来事よりも近い」というステートメントを、全60点の未発表作品から展開いたします。60点目に当たる作品「étranger」は会期中に描き上げる全長6mに渡る大型のライブペイント作品となっており、何もどれも過ぎていく日々の中での"リアルタイムが示す現存する力の美しさ”を表現する手法として、会期の前半に公開制作が行われます。
近年のRyoya Wadaの展示では、その展示に向け新たに全ての作品を描き上げるというフォーマットが確立されており、「機会そのものを表現する」という姿勢が示されています。この機に向けられた作品群や、ギャラリー内に流れるライブペイントの時間軸に触れることで、日々の中に見え隠れする断片の数々を愛しんで望んでいけるという感化を鑑賞者は体験していくことでしょう。Ryoya Wadaの現在地をこのギャラリー住吉橋でぜひご高覧ください。皆様のご来場をお待ちしております。
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