京都の清水寺にある随求堂では、全国的にも珍しい『胎内めぐり』が体験できる。お堂の主尊である大随求菩薩の胎内に見立てた真っ暗闇の中を歩むことで、参加者は一様に恐怖と神秘的な感覚を得た先に、再び外界へと出る(生まれ変わる)。煩悩や穢を払う儀式であるが、現代で言うところのメディテーション(瞑想)の先駆けとも感じられる。その清水寺から少し離れた山科に「清水焼団地」と言う、今なお陶工が多く住まう地域がある。かのうはこの地で陶芸の家に生まれ育ち、自らのルーツである京焼を肌で憶えながら、一方でアフリカの大地で出会ったプリミティブ(原始的)な焼物に衝撃を覚えて帰国する。その両極は、以後かのうの作陶の振れ幅の両端であり続ける。そんな彼のライフワークこそ、「壺」である。時に現代的な解釈を大胆に取り入れ、時に太古の昔の趣を感じさせ、あらゆる試みを「壺」に託して追究する姿は、禅僧のようでもある。私たちは常に彼の謎掛けに対峙し、壺を前に自問自答する。壺はいつも謎を残すまま、佇むのみである。いざ、その内側の暗闇へと歩もう。
[関連イベント]
1. 「壺中月想煎茶会」
日時: 2026年9月26日13:30〜、14:40〜、15:50〜、17:00〜(各回40分程度)
登壇者: 石橋章子(茶人|Tea Songs 代表)
会場: 白白庵 一階 茶室
料金: 2500円(要事前申込み)(各回定員4名)
2. 「Sunday Sasaki Sake Salon」
日時: 2026年9月27日14:00〜18:00
登壇者: 佐々木達郎(酒数奇者 /「酒器道楽」主宰)
会場: 白白庵 二階 カウンター
料金: 1000円
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。
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