増井岳人「piece/peace」

5月26日終了

アーティスト

増井岳人

HECTAREでは、彫刻家・増井岳人による個展「piece/peace」を開催します。
増井岳人は素材自体が持つ原始的なエネルギーに魅せられ、数々の彫刻作品を生み出してきました。その中でも増井氏の代名詞であり原点でもある「土」を駆使した作品は、愛くるしいたたずまいでどこか親しみやすさを感じさせます。
本展では増井氏が日本各地で縄文土器の破片を拾い集め、その破片を組み合わせる事で生まれた立体作品「土偶坊」が展示されます。「土偶坊」は現代に再び形を変え出土した土偶のようにも見えます。さらに、土器片同士を接合する際にできる繋ぎ目は、まるで本当に縄文人がいたことを証明する痕跡のようです。
また、土器の文様を用いてできた平面作品は、土器をキャンバスの裏に当て表面を鉛筆で擦る手法、フロッタージュにより制作されています。描かれているモチーフは現代においての平和のシンボル(ピースマークやハトなど)であり、仰々しくないユーモラスなイメージが増井氏の思い描く平和のあり方なのかもしれません。その他に、過去に制作し未発表だった人差し指の折れたピースサインの彫刻「サウイフモノニワタシハナリタイ」も同時に展示されます。観る方向で意味合いが変化し、主体と客体の曖昧さを体験する事ができます。
争いがなかったと言われる縄文時代。約1万年前の縄文人が土と火を使いこなし形成した土器のカケラたちが、「平和」そして「豊かさ」とは何かと語りかけてくるようです。

スケジュール

開催中

2024年4月26日(金)〜2024年5月26日(日)あと24日