滋賀県は、県域全体にとても長い歴史を有する文化財が散在する全国有数の文化財所在県です。
深い山と満面の水をたたえる琵琶湖が織りなす美しい自然景観の中に、時には千年以上の歴史を刻む文化財が、地域の方々に守られて受け継がれてきました。
本展では琵琶湖文化館が寄託を受けるこれら貴重な文化財の中から、湖南市の名刹正福寺の仏像を中心として、豊かな文化を育んできた滋賀の情景をあらわした作品を滋賀県立美術館のコレクションとともに展示します。
特に正福寺の本尊大日如来坐像(重要文化財)は国内最古級の胎蔵界大日如来像で、厳重な秘仏のためその公開は33年ぶりとなり、寺外では初の公開となります。また、この度は正福寺大日如来像と非常に近い関係にあると考えられる湖南市・善水寺の不動明王坐像(重要文化財)を特別出陳します。この2像はほぼ同時期に同一系統の仏師が造立したと考えられ、教義的にも本体と化身の関係にある、まさに兄弟仏といえるものです。本展ではこの2像を中心に湖南地域の歴史の奥深さを追求します。
また、近江国は都からほど近い風光明媚な地として、さらには比叡山を中心とした一大宗教圏として古くからその情景があらわされてきました。本展では、上記の仏像に加え、両館が所蔵する近江の風景や祭りなどの風土をあらわした絵画や工芸作品を展示し、千年を超える仏と悠久の滋賀の情景の美の競演を実現します。
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