当画廊では2022年以来4年ぶりとなる安曇野在住の作家・山崎豊三による展覧会。1955年長野県生まれ、1977年東京造形大学美術学部彫刻専攻を卒業。2024年には諏訪市美術館にて初期から現在までを一望する展覧会を開催。2025、2026年には長野県立美術館に収蔵された作品がコレクション展にて披露された。
大学卒業後の1980年代は詩的な情緒を喚起させる写実的なブロンズ作品を制作していたが、1990年代からは両手が生み出す寡黙なかたちをそのままに写し取るブロンズに徐々に変化。2010年頃からは塑像そのものを見せるかたまり作品へと移り変わる。鈍い艶を放つ、黒鉛に膠をくわえた素材によるとろけた仏像のような作品から、近年は触った跡がより強く残る紙粘土の白い作品を制作している。今回の新作では、前回の作品よりもさらに素朴で作為を排したともいえる丸い粘土のかたまりが、どこか寄る辺なく並ぶ。それらの差異は微かでささやかであるが、表面に残された掌の痕跡から、美術家であり営農家でもある作家自身の、日常の中のとりとめもない逡巡や物思いの小さな囁きが聞こえるようでもある。本展では高さ15cmほどの10点前後の紙粘土による塑造と、和紙に墨で描いた風景など絵画数点を展示予定。
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