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[画像: 野村康生「Me to Me」2022 / 鏡、ガラス、LED照明、カラーフィルム 、アクリル板、アロマディフーザー、音響システム、椅子 / 可変]

野村康生 「Me to Me - 宇宙を内と外に境界した自己との対話 - 」

Otherwise Gallery
終了しました

アーティスト

野村康生
野村康生は、現代科学や数学が見る世界を作品に取り入れることで絵画表現の拡張を目指し、2018年の渡米を機に平面中心の表現から体験型インスタレーションへ展開しています。hpgrp GALLERY TOKYOでは5年ぶりとなる本展では、新作の体験型作品と共に、来年予定されている宇宙アートプロジェクトを紹介いたします。

2017年に弊廊で開催された個展で、野村は現代物理学の高次元理論にインスピレーションを受け、次元主義、すなわち「Dimensionism (ディメンショニズム)」を掲げました。

2018年の文化庁新進芸術家海外派遣制度に採択されたことを機に渡米した野村に、数奇な巡り合わせが訪れます。ディメンショニズムの源流ともいえる20世紀初頭のディメンショニスト・マニフェスト運動が注目を集め、アメリカで初めて大きく紹介されたのです。そこには野村がこの構想の起点と考えていたマルセル・デュシャンによる直筆の賛同署名も記されていました。

野村は、2020年末にNYで開催した渡米後初個展で、次元主義をアップデートする「Dimensionism 2.0 2.0」を発表し、四次元的空間を体験させる作品「PION」を生み出しました。PIONを通じて、上下・前後・左右に区別のない純粋な三次元空間、つまり無重力空間へ出ていくことこそが私たちの認知や世界観を押し広げ、ひいては高次元知覚獲得に繋がる欠かせないステップになることを提言したのです。

2022年夏、野村が出身地の島根県益田市の県立石見美術館で発表した「InsideOut」は「地球の表面を裏返すことで宇宙空間全体を閉じ込める」というコンセプトの10mの大作でした。ここで、瞑想の手法を取り入れることで鑑賞者が自身の内側にどの様な知覚変化が起こるのかを体験するワークショップを心理学者の協力のもとに開催。参加者からは自己の内と外の狭間や、そこに漂う自身の存在を意識することができたとの声がありました。この感覚(野村はこれを「あわい」「ゆらぎ」と呼びます)に意識を向けることが高次元表現のポイントだと考える野村は、本展でより深く「あわい」と「ゆらぎ」に迫るインスタレーションを展開します。

これは野村が次元芸術の系譜として参照するデュシャンの「アンフラマンス」や荒川修作+マドリン・ギンズの「天命反転」に通じるコンセプトでもあります。本展覧会では、鑑賞者が自らの内面的宇宙と外面的宇宙を重ね合わせる自己対話型インスタレーション「Me to Me」を中心に、来年1月に実際に国際宇宙ステーションに送られる「PION Plate」の紹介や、宇宙空間へアート人工衛星を打ち上げるためのクラウドファンディングも実施いたします。今後の野村の宇宙アート構想を概観する本展覧会にぜひご注目ください。

スケジュール

2022年11月9日(水)〜2022年12月10日(土)

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
日曜日、月曜日、火曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://hpgrpgallery.com/jp/tokyo/726/
会場Otherwise Gallery
http://hpgrpgallery.com/
住所〒107-0062 東京都港区南青山5-7-17 小原流会館B1F
アクセス東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線表参道駅B3出口より徒歩3分
電話番号03-3797-1507
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