i GALLERY OSAKAは、東京・三軒茶屋を拠点とするギャラリーclinicとの共同企画として、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト・研究者・教育者、Zach Liebermanによる個展「10 LIGHTS」を開催いたします。2026年1月、三軒茶屋のclinicで彼の作品を初めて目にした際、強く印象に残ったのは、コンピューターによって生み出された表現が、これほどまでに直感的で、詩的なものになり得るということでした。光と色が移ろい、予測できない形を描く作品には、複雑な技術の存在を忘れさせるような、自由さと繊細さがありました。
Zach Liebermanは、長年にわたりコードを用いて、光や動き、音といった現象を探究してきました。自身が「poetic computation(詩的な計算)」と呼ぶそのアプローチは、プログラミングを単なる技術ではなく、世界を観察し、まだ見ぬ表現を発見するための創造的な言語として捉えるものです。アーティストとしての感性、研究者としての探究心、そして教育者としての開かれた姿勢。その異なる側面が交わるところに、彼ならではの表現が生まれているように感じます。私たちが彼の作品に惹かれたのは、その技術的な革新性だけではありません。高度な計算によって生まれた作品でありながら、そこには人間の感覚に直接働きかける親密さがあります。デジタルと身体性、規則と偶然性。その境界を行き来する彼の作品は、テクノロジーが私たちの想像力を制限するものではなく、むしろ広げる可能性を持っていることを示しています。本展では、Zach Liebermanがこの10年にわたり探究してきた「光」をテーマとするドローイングやアニメーションから選ばれたプリントと映像作品を、i GALLERY OSAKAの空間に合わせて新たに構成します。東京で彼の作品に触れ、私たちはこの表現を大阪でも紹介したいと強く感じました。それは、デジタルアートの可能性を示すためだけではありません。作品の背後にある技術や知識を知らなくても、目の前の色や形に心を動かされ、そこから新たな発見が生まれる。Zachの作品が持つ、そうした開かれた魅力を、より多くの方々と共有したいと考えたからです。本展が、テクノロジーと芸術の関係を考えると同時に、私たち自身の見ること、感じること、そして想像することの豊かさを再発見する機会となれば幸いです。
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