本展では、作者が自身の飼育経験を出発点に、生命の循環と異なる種のあいだに存在する関係性を探る作品を紹介します。幼い頃から動物に関心を寄せてきた作者は、特にネズミとヘビの関係に強く惹かれ、やがてヘビの飼育を始めました。飼育という人為的に構築された環境のなかでは、それぞれの生き物に異なる役割が与えられ、命は繰り返し与えられ、維持され、そして終わりを迎えます。そこでは、自然界における捕食者と被食者の関係も、人間の介入によって新たなかたちへと組み替えられていきます。本展を通して作家は、飼育という小さなシステムのなかに生まれる生命の関係性を見つめ直し、人間が定めた役割や秩序のもとで、生き物本来の性質がどこまで保たれるのかを問いかけます。また、異なる種のあいだに存在する境界は、私たち人間にとって、どこまで認識し得るものなのでしょうか。身近な飼育経験から出発しながら、生命の本質と人間の認識のあり方へと視点を広げる試みです。
※本展には、ヘビやネズミを写実的に捉えた写真作品が含まれます。一部の作品には、動物の死骸を写した写真が含まれます。ご覧になる方によっては不安や不快感を覚える場合がございますので、あらかじめご了承ください。
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