第1回で、知る人ぞ知る面白かわいい動画をテーマにしたまとめシリーズ。第2回となる今回は「身の回りのもの」がキーワードです。石ころや紙、おもちゃ、さらには香水など、普段私たちが当たり前のように目にしているものを使ったメディア・アート作品を集めてみました!いつもとは違ったものに見えてしまうのが不思議です。作品を通して、改めて身の回りのものを眺めてみてください。
香りを目で見る、という感覚を実現!
壁をつたう花のつぼみに、香水の香りを近づけると…?
hanahanahana from kyoko kunoh on Youtube.
つぼみの中に隠されたセンサーが香水の匂いに反応して、花が開きます。咲く花の色や形も、香水の種類や匂いの強さに応じて変化するので、香りが部屋に漂うことで様々な花を楽しむことができます。匂いを視覚化することで空間演出を試みている作品です。
この作品を作ったのは、plaplaxというインタラクティブ・アートを中心に活躍するアーティストグループ。木や草、花など自然にあるものを多く用い、空間演出やプロダクトデザインなど幅広い分野を手掛けています。
ついつい童心に返ってしまう作品
好きな石ころを選んで引き出しの中に入れると、石ころに手足が生え、まるで虫のようになって映像に現れます。
『イシムシの標本』 プラプラックス(C)plaplax from 琉球新報 on Youtube.
これは、石ころに宿る妖精が見えるというコンセプト。引き出しの中についているカメラで石ころが撮影され、生き物のようなアニメーションになってスクリーンに映しだされます。
こちらも1つ目の映像と同じく、plaplaxの作品です。
焦らず、気長に、見てみよう
作品の緩やかな動きと、優しい色合いの映像につい見惚れてしまいます。
紙、おもちゃ、扇風機、はたきなどが動いたり、止まったり。生きているかのような動きを見せます。
作品に使われている仕掛けは、いつ動き出すか分かりません。ずっと動いているかと思えば、いきなり止まることもあります。この決して規則的ではない姿も含めてひとつの作品です。こちらはメディア・アーティスト毛利悠子さんの作品。身の回りのものを素材に、作品タイトルのとおり、サーカスでの驚くような動きが体現されていますね。
仕掛けにはこちらの記事でもご紹介したArduino(アルドゥイーノ)や様々なセンサーが使われており、光の量や影などに反応して作品が動いています。
いかがでしたか?今回は身の回りのものに焦点を当ててご紹介しましたが、普段皆さんが目にしている風景とは一味違った世界をご覧いただけたのではないでしょうか。見過ごしがちな風景もじっくり眺めてみると、いろいろな所にアートが隠れているのかもしれませんね!
最終回となる次回の動画まとめは、メディア・アート好きにはたまらない、ハイクオリティで神秘的な作品たちをご紹介します。美しすぎるアニメーションにご期待ください!
[TABインターン]
北堀あすみ:理工学部の大学生。ジェネラティブアートの予測できない美しさに心打たれ、アートと科学技術の融合に興味を持つ。美術館巡りやファッション、クリエイティブなことが好き。大学では生体情報をビジュアル化してコミュニケーションを取る方法を研究中。オーケストラでファゴットを吹いていることも。