公開日:2018年5月17日

第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館の展示は「建築の民族誌」

貝島桃代、ロラン・シュトルダー、井関悠からなるキュレーターチーム

5月26日(土)より開催される第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館では、キュレーターの貝島桃代がロラン・シュトルダーと井関悠を加えたキュレーターチームを構成し、「建築の民族誌」と銘打った展示を行う。同展示では、国内外の大学やデザインスタジオ、建築家から現代美術作家まで42組の作品が紹介される。

Exhibition Design Drawing 2018 © Momoyo Kaijima

貝島は、フィールドワークによって街中にある建物を観察し、現代人の暮らしや都市の現実をとらえ、ドローイングを用いたガイドブックとしてまとめるプロジェクトに取り組んできた。この取り組みはユーモラスな視点で建築の本質に議論を投げかけ、国内外で大きな反響を呼んだ。今回の展示は、貝島のこれまでのプロジェクトの延長線上に当たる。

W HouseーEntrance Side 2010 © Yukiko Suto, Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo

今回の展示では、貝島の手法に影響をうけた世界中のものや、同時代に世界各地に自然発生した作品、ドローイングを集めて「建築の民族誌」としてまとめあげることで、建築と暮らし、社会の未来に関する議論の進化を投げかける。

貝島、シュトルダー、井関のキュレーターチームは本展示について、「大学の設計スタジオ、 建築設計事務所あるいは美術作家の実践から生まれた、設計詳細図から空間と活動の連関図、ハイブリッドな都市環境図、自然災害後の農山漁村の大規模調査まで、過去20年間、世界各地の42作品を取り上げている」と語っている。

■第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 全体概要
会期:2018年5月26日(土)〜11月25日(日) 10時~18時 月曜休
入場料:25ユーロ
会場:ジャルディーニ地区(Giardini di Castello)、アルセナーレ地区(Arsenale)など
総合ディレクター:イヴォンヌ・ファレル&シェリー・マクナマラ(グラフトン・アーキテクツ)
公式ウェブサイト: http://www.labiennale.org/en

(Text: 玉田光史郎 Koushiro Tamada)

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