最終更新:2022年7月16日

【2022年版】子供と展覧会へGO!夏休みおすすめ展覧会まとめ。プーさん、ジブリ、最新テクノロジーの世界まで

全国の夏休み期間に開催される、子供が楽しめる展覧会をピックアップ

ネコバス © Studio Ghibli

平年より厳しい暑さになると言われている2022年の夏休み。涼しい場所で親子でアートを楽しむお出かけプランがおすすめです。
全国で開催される、子供も大人も楽しめる夏休み期間に開催のおすすめ展覧会をピックアップ。帰省時の予定や家族の好みに合わせて美術館を訪れてみてはいかがでしょうか?
*会期・内容は予告なく変更になる場合があるため、お出かけ前には公式ウェブサイトをご確認ください。

「クマのプーさん」展(PLAY! MUSEUM)

立川にあるPLAY! MUSEUMでは、「クマのプーさん」展が開催。物語の舞台である「百町森(100エーカーの森)」を再現した空間の中で、100点に及ぶ原画や、「百町森」のモチーフとなったアッシュダウンの森の様子を記録した映像インスタレーションなどが展示され、プーさんと仲間たちの森を散歩するように作品を鑑賞することができます。
さらに展示室すぐ上にあるPLAY! PARKは、布でできた遊具など子供たちがのびのび遊べるスペースになっています。夏の特別企画「夏休みの自由研究」など、楽しい日替わりワークショップも注目です。

会場:PLAY! MUSEUM
会期:7月16日〜10月2日
開館時間:10:00-18:00(1時間毎の日時指定制)
会期中無休
https://play2020.jp/article/pooh/

E. H. シェパード 『絵本 クマのプーさん』原画(Illustration for The Pooh Story Book by A. A. Milne.) 1965 Courtesy of Penguin Young Readers Group, a division of Penguin Random House, LLC. © 1965 E. P. Dutton & Co., Inc.
齋藤名穂 「クマのプーさん」展 展示プランのスケッチ

ICC キッズ・プログラム 2022「どうぐをプレイする Tools for Play」(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC])

初台にあるNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]の夏休み恒例企画、ICC キッズプログラム。今年は「どうぐをプレイする Tools for Play」と題して、人間の発明やテクノロジーの原点である道具をテーマに様々な道具をどのように「プレイする」かによって様々に道具をとらえ直し、楽しむことができます。

チョコレートを製造する機械を、動くオブジェとして展示する荒牧悠《工場設備の動き》(2016)やcouchのスリット・アニメーション《寓話の寓話〈ウミネコ〉》 (2022)のほか、やんツー、INDUSTRIAL JP、すずえり、宮下恵太らの作品が公開。作家としても参加する久納鏡子と、ICC主任学芸員の畠中実が共同でキュレーションを務める本展は、子供たちにとって刺激的に学べるチャンスです。子供たちの「もっとよく知りたい」に応えるワークショップも実施予定です(公式ウェブサイトで近日告知)。

会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
会期:7月23日〜8月28日
開館時間:11:00〜18:00
休館日:月曜日、8月7日(日)
https://www.ntticc.or.jp/

インスタレーション風景より、やんツー《遅いミニ四駆》(2022)(参考図版)
couch《Nevermore》(2020)

「浮世絵動物園」(太田記念美術館)

私たち人間と同様、動物園の動物たちも夏の暑さでぐったりしているかもしれませんが、浮世絵のなかの動物たちは変わらず元気です。表参道にある太田記念美術館で開催される「浮世絵動物園」展は、浮世絵に登場する動物たちにフォーカス。ペットとして現代でも愛される猫や犬、古来から人々の生活を支えてきた馬や牛といった身近な動物から、縁起が良いとされる鶴や亀、海外からやってきた象や豹、はては地震を起こすとされた鯰(ナマズ)まで、まるで本当の動物園のようなラインナップです。さらに、浮世絵師たちが想像力を駆使し生み出したこの世に存在しない珍獣まで見ることができます。約160点の作品のなかで生きる表情豊かな動物たちを見に、涼しい展示室内の「浮世絵動物園」を訪れてはいかがでしょうか。

会場:太田記念美術館
会期:7月30日〜9月25日
開館時間:10:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日:不定期
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/

歌川芳豊 中天竺馬爾加国出生新渡舶来大象之図
歌川芳藤 しん板猫のあきんどづくし

「こぐまちゃんとしろくまちゃん 絵本作家・わかやまけんの世界」(世田谷美術館)

世田谷美術館では「こぐまちゃんとしろくまちゃん 絵本作家・わかやまけんの世界」が開催中です。『こぐまちゃんおはよう』『しろくまちゃんのほっとけーき』など、ロングセラー絵本シリーズ「こぐまちゃんえほん」で知られる絵本作家、わかやまけんの創作の全貌に迫る本展は、絵本約30タイトルに関連するリトグラフと原画、雑誌の表紙原画や貴重な資料など約230点が展示されます。キャッチーでポップな「こぐまちゃん」シリーズとは異なり、夢のなかにいるような画風の『きつねやまのよめいり』、「おばけのどろんどろん」シリーズなど、様々な作風の絵本に触れられるため、お子さんと好みの絵本を探してみるのも楽しそうです。

会場:世田谷美術館
会期:7月2日〜9月4日
開館時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合、翌平日)
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00209

わかやまけん『しろくまちゃんのほっとけーき』こぐま社より © わかやまけん
わかやまけん『きつねやまのよめいり』こぐま社より、1978年改訂新版 リトグラフ こぐま社蔵

「夏休みチャレンジ アートのたねを見つけよう!」(府中市立美術館)

工作の宿題のヒントを見つけるなら、府中市美術館夏休みチャレンジ アートのたねを見つけよう!」展はおすすめです。本展は同館の所蔵作品をもとに子供たちも楽しめるような企画を展開。探検マップを見ながら会場を回ることで、気に入った色や形、一目惚れするような絵に出逢えるかもしれません。工作や模写のコーナーもあるので、作りたいイメージや真似したい作品を見つけたら、すぐに試せることも本展の魅力。加えて、夏休み期間には工房や美術教室のワークショップも開催予定です。ウェブサイトをチェックして、親子で挑戦してみてはいかがでしょうか?

会場:府中市美術館
会期:7月23日〜9月11日
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日(祝日の場合、翌平日)
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/tenrankai/kikakutenkaisai/exhibition_2022_2.html

檜原森のおもちゃ美術館

東京都の最西端、檜原村(ひのはらむら)にある檜原森のおもちゃ美術館は、村の9割以上を占める森林を活かした体験型の施設。小さな檜原村をイメージしたスペースの1階では予約制で木のおもちゃを作ることのできる木工室もあります。2階には3歳未満の赤ちゃんが遊べる屋内広場が。木のおもちゃで遊べたり、おもちゃの企画展示が開催されるなど、幼児から大人まで楽しめるフロアになっています。ほかにもミュージアムカフェ「さとやま食堂」や、おもちゃショップ「くるちょい」も。

会場:檜原森のおもちゃ美術館
開館時間:10:00〜16:00
休館日:木曜日(8月11日は開館、翌12日は休館)
https://www.hinohara-toymuseum.com/

檜原森のおもちゃ美術館外観
檜原森のおもちゃ美術館内観

「横浜市こどもの美術展2022」(横浜市民ギャラリー)

横浜市民ギャラリーの半世紀以上続く子供のための展示「横浜市こどもの美術展2022」は今年も開催されます。本展は横浜市在住・在学の小学生までの子供を対象に作品を募集。応募作品が無審査で展示されます。『横浜市公共建築100周年事業』の連携プログラムとして今年のテーマには「たてもの」を据えており、「たてもの」部門に応募のあった作品は11月に横浜市役所で開催される同事業の関連イベントで、大型モニターに映し出される予定です。会期中には初開催となる子供のためのコレクション展や自由参加の工作ワークショップも。様々な角度から美術にふれられる本展に、お子さんと訪れてみてはいかがでしょうか。

会場:横浜市民ギャラリー
会期:7月22日〜7月31日
開場時間:10:00〜17:00(館自体は18:00まで)
会期中無休
https://ycag.yafjp.org/exhibition/kodomo_2022/

「横浜市こどもの美術展2021」の様子 Photo by Ken KATO
横浜市役所大型モニターイメージ

「気になる!大好き!これなぁに?こどもたちのセレクション」(平塚市美術館)

平塚市美術館は、乳幼児のための興味深い展覧会を企画しています。「気になる!大好き!これなぁに?こどもたちのセレクション」展は、同館が2015年から開催してきた展覧会鑑賞ツアーにおいて、乳幼児が多く興味を示した作品を紹介する展覧会です。たんにカラフルな作品や動物の作品など、わかりやすい作品に反応するだけでなく、大人が難しくてとっつきにくいと感じる抽象画や一見地味に見える作品にも反応をしていたという子供たち。たとえば、山本直彰《Door S-2》(1995)には「これ好き」「ドアをトントンしてみたい」というように、展示作品の横にはツアーでの乳幼児の反応や言葉、保護者のコメントを紹介するパネルも掲示されているので、自分とほかの子供の反応でどこが似ていてどこが違うのか比べてみると、面白い発見があるかもしれません。

会場:平塚市美術館
会期:7月2日〜9月19日
開館時間:9:30〜17:00
休館日:月曜日(ただし、7月18日、9月19日は開館、7月19日は休館)
https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/20162006_00019.html

深堀隆介 緋奈々 2018 平塚市美術館蔵
林敬二 貌の遠近法 2007 平塚市美術館蔵
展示風景より、左から木村一生《Libido67》(1972)、山本直彰《Door S-2》(1995)

「どっちがどっち? いわいとしお×岩井俊雄ー100かいだてのいえとメディアアートの世界ー」(茨城県近代美術館)

茨城県近代美術館で開催される「どっちがどっち? いわいとしお×岩井俊雄ー100かいだてのいえとメディアアートの世界ー」展は、縦向きに読み進める絵本として大人気の「100かいだてのいえ」シリーズを手がけた、いわいとしお/岩井俊雄の作品が大集結する展覧会です。彼は「いわいとしお」という表記では絵本作家として知られているいっぽうで、「岩井俊雄」としては映像や音楽を題材としたメディアアーティストとしても著名です。幼少期、母親から「もう、おもちゃは買いません」と宣言されたことを機に物作りに没頭してきた岩井の、絵本作品からアート作品まで幅広く見ることができます。

会場:茨城県近代美術館
会期:7月2日〜9月19日
開館時間:9:30〜17:00
休館日:月曜日(ただし、7月18日、9月19日は開館、7月19日は休館)
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/kikaku/index.html

いわいとしお 絵本『100かいだてのいえ』と下絵 2008
いわいとしお × 岩井俊雄

「ジブリパークとジブリ展」(長野県立美術館)

きたる11月、愛・地球博記念公園内にジブリの世界を表現した公園施設・ジブリパークが開園することが大きなニュースとなっています。その開園に先立ち、長野県立美術館では「ジブリパークとジブリ展」がスタート。素敵なものから怪しげなものまでごちゃごちゃと集められた「ジブリの大倉庫」やその中の「ネコバスルーム」、魔女の谷の「ハウルの城」など、ジブリパーク内に完成予定の施設の制作資料や試作品が公開されます。ほかにも2005年「愛・地球博」のパビリオンとして、本当に人が住める家として作られた『となりのトトロ』の「サツキとメイの家」の1/5模型や、先日まで三鷹の森ジブリ美術館で開催していた「アーヤと魔女」展の再現展示など、ジブリファンにはたまらない企画内容です。なお本展は事前予約制のため、公式ウェブサイトでチケットを購入のうえ訪れましょう。

会場:長野県立美術館
会期:7月16日~10月10日
開館時間:9:00〜17:00(事前予約制)
休館日:水曜日
https://ghiblipark-exhibition.jp/

ネコバス © Studio Ghibli

「出版120周年 ピーターラビット™展」(あべのハルカス美術館)

先日まで東京で行われていた「出版120周年 ピーターラビット™展」は夏休み期間、大阪府のあべのハルカス美術館へ巡回中です。『ピーターラビットのおはなし』の出版120周年を記念する本展は、物語の原点となった絵手紙や貴重な彩色原画など約170点が公開。さらに国内では初めて一堂に揃う、シリーズの原点『ピーターラビットのおはなし』の彩色画や、作者であるビアトリクス・ポター™が当時監修した100年以上前のキャラクターグッズなども展示されています。世界的に知られる「ピーターラビット」の貴重な作品を見に、足を運んでみてはいかがでしょうか。なお本展は、9月15日から静岡市美術館へ巡回予定です。

会場:あべのハルカス美術館
会期:7月2日〜9月4日
開館時間:10:00~20:00(火〜金)/10:00〜18:00(月土日祝)
休館日:なし
https://peter120.exhibit.jp/

ビアトリクス・ポター 『ピーターラビットのおはなし』挿絵原画 1902 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 © Frederick Warne & Co. Ltd, 2017
ピーターラビットのぬいぐるみ 1905 シュタイフ社 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 © Frederick Warne & Co. Ltd, 2015

かこさとしの世界展(岡山県立美術館)

「だるまちゃん」シリーズ、『からすのパンやさん』をはじめ、『どろぼうがっこう』、『おたまじゃくしの101ちゃん』など数多くの絵本を発表してきた、かこさとし。岡山県立美術館かこさとしの世界展」では、人気作品の原画やスケッチなどを通じて制作のプロセスが紹介されます。

大学1年生のときに第二次大戦の敗戦を経験し生きる意味を失ったかこは、児童演劇やボランティア活動に従事していくなかで、子供たちのもつ活力に希望を見出したと言います。その作風は親しみを感じさせ、好奇心がかき立てられますが、それはかこの人生における教訓や強い意志があってのことかもしれません。本展では、技術士としての知識を活かした科学絵本や、だるまや天狗など古来のキャラクターを通じて日本の伝統文化を今に伝える絵本を作ってきたその制作過程に迫ります。同時期には、東京都のBunkamuraでも「かこさとし展 子どもたちに伝えたかったこと」(7月16日〜9月4日)が開催されます。

会場:岡山県立美術館
会期:7月23日〜8月28日
開館時間:9:00〜17:00(7月30日(土)、8月27日(土)は19:00まで夜間開館)
休館日:月曜日 (ただし、8月15日(月)は開館)
https://c.sanyonews.jp/kakosatoshi-okayama/

浅見悠吾(編集部インターン)

浅見悠吾(編集部インターン)

1999年千葉県生まれ。2021年6月からTokyo Art Beat エディターインターン。現代美術を中心に勉強中。現在、東京工業大学大学院在籍。