公開日:2022年9月10日

【NFT×リアル】新アートフェス「ムーンアートナイト下北沢」が開幕! NFT付きデジタル作品のスタンプラリーも

9⽉10⽇(土)〜9月25日(日)、東京・下北沢エリアで開催。大迫力のインスタレーションのほか、 NFT付きデジタル作品のスタンプラリーや限定メニュー等、全57か所の地域店舗・施設が参加する。

下北線路街 空き地に登場した、ルーク・ジェラム《Museum of the Moon》

NFTを気軽に楽しめるアートフェスティバルが下北沢で初開催

最新カルチャーの発信地である東京・下北沢の周辺エリアにて、NFTを体感できるアートフェスティバル「ムーンアートナイト下北沢」が開催される。会期は2022年9⽉10⽇(土)〜9月25日(日)。

「ムーンアートナイト下北沢」は、下北沢という土地の魅力を活かしたリアル会場での開催を行いながら、同時に新技術によってNFTを気軽に楽しめるという、新感覚のアートフェス。

下北沢駅から5分ほど、街のなかに巨大な月を発見。ルーク・ジェラムによる作品《Museum of the Moon》

日本初上陸の海外アーティストも参加し、大迫力のインスタレーションなど多数の作品が登場する。また下北沢エリアの店舗や施設など全57か所が参画し、日本初の3DアバターNFT「Metaani」がコラボレーションするオリジナルデザインのスタンプラリーや限定メニューの提供等も行われる。

今回は、開幕に先駆けて行われた内覧会の様子をレポート。光に彩られ、日常と非日常のグラデーションに包まれた、特別なシモキタの夜をいち早くお伝えする。

主催は小田急電鉄株式会社と下北沢商店連合会。 共催・総合プロデュースは、ブロックチェーンひいてはNFTを活用して、アート作品の真正性・信頼性担保と価値継承を支えるインフラ「Startrail」を構築する、スタートバーン株式会社。

「月」をテーマにした作品が登場

本フェスでは「月」をテーマに、6名のアーティストの作品を見ることができる。会場は、東北沢駅・下北沢駅・世田谷代田駅をつなぐ「下北線路街」の周辺だ。ライブハウスや劇場、古着屋などが軒を連ね、カルチャーの発信地として親しまれてきたこのエリア。2010年代以降は下北沢駅が地下化し、駅構内の「シモキタエキウエ」をはじめとする商業施設が周辺に次々とオープンするなど、大きな変化を遂げることで新たな活気を得てきた。このような街を形成する飲食店やアパレルショップ、劇場や映画館など、様々な店舗や施設が舞台となる。

「下北線路街 空き地」には、イギリス在住のヴィジュアル・アーティスト、Luke Jerram(ルーク・ジェラム)とオーストラリア、タスマニアを拠点とするアーティストのAmanda Parer(アマンダ・パーラー)が大型作品を展開。両作家の作品ともに夕暮れ前から夜にかけて登場し、夜には点灯される。

下北線路街 空き地にて、ルーク・ジェラム《Museum of the Moon》

ルーク・ジェラム《Museum of the Moon》は、NASAの月面写真を基とした直径7mのインスタレーションだ。(本作の展示日は、18日(日)を除く土日祝日を予定。詳細はウェブサイトご確認ください)

アマンダ・パーラーは、ウサギをモチーフにしたインスタレーション《Interludeを展示。下北線路街 空き地に加え、八幡神社の境内にも最高7mの高さのウサギが登場。立っていたり毛繕いしていたり、はたまたお腹を見せてリラックスしていたり……かわいくて大きなウサギたちに目が奪われる。作家によると、本作は目にした人々に環境問題について考えてほしいという思いが込められているという。

下北線路街 空き地にて、アマンダ・パーラー《Intrude》
北澤八幡神社にて、アマンダ・パーラー《Intrude》

屋外空間が豊富で個性的な店舗が揃う商店街「BONUS TRACK」では、屋外壁面にプロジェクターでたかくらかずきの映像作品を投影する。本作のテーマは「お月見」。開幕日の9月10日が中秋の名月なので、幻想的な十五夜を堪能できそうだ。

アートギャラリー「下北沢アーツ」では波田佳子の絵画を、ギャラリー「SRR Project Space」では平山昌尚上村洋一の作品を展示している。

「SRR Project Space」にて、上村洋一《perfect circle[extract]》
「SRR Project Space」にて、平山昌尚《羊を数える》

なぜ「月」がテーマなのか。スタートバーン代表の施井泰平は、下北沢という街の多様で複層的な姿から着想を得たと言う。

「下北沢は近年、たとえばBONUS TRACKなどのようにいままで見たことがないような新しい建物やスペースができているいっぽう、懐かしい雰囲気を残した景色もあります。こうした一言でまとめきれない街の在り方に魅力を感じました。そこで、多様なイメージを持つ月がテーマにいいと思いました。いまジェフ・ベゾスをはじめとする最新テクノロジーを牽引する人々がみな月を目指しているように、月にはSFや未来的なイメージがあり、同時に狼男のようなホラーのイメージ、また時に懐かしさも感じさせます」(施井)。

左から、橋本崇(小田急電鉄)、柏雅康(下北沢商店街連合会)、アマンダ・パーラー、施井泰平(スタートバーン)

NFT付きデジタル作品のスタンプラリーで下北沢めぐり

本フェスのもうひとつの見どころは、来場者が参加できるNFT付きデジタル作品のスタンプラリーだ。スタンプラリーのスポットは、「本多劇場」や「ザ・スズナリ」といった劇場や、ライブハウス「mona records」など全48か所の施設・店舗。

Metaaniによるデジタル作品(サンプル)

近年「NFTアート」は注目を集めているものの、自分で購入したり入手するのはハードルが高いな……と感じている人も多いだろう。そんな人も、このスタンプラリーではスマホひとつで簡単にNFTアートが楽しめる。ダウンロード不要のウェブアプリ「FUN FAN NFT」から、施設・店舗の店頭に掲載されたQRコードを読み取れば、NFT付きデジタル作品を無料でゲットできるのだ。デジタル作品には国内外で高い人気を誇る日本初の3DアバターNFT「Metaani」が採用され、店舗ロゴを掛け合わせたオリジナルデザインが展開されている。なお5つ以上のアート作品を獲得するなど条件を満たすと、先着300名の方にはMetaaniによるNFT付き限定動画がプレゼントされる。

NFTがアートフェスでこのようなかたちで用いられることは、おそらく世界初だという。「本イベントは、まず3年ほどをめどに今後も継続していく予定。今回のNFT作品を取得して持っていたら、2回目、3回目と続いていくなかで、お客さんにとって自慢できるようなものになればいいなと思っています」(施井)。

スタンプラリーをしながら、いつもとちょっと違うシモキタの街歩きをしてみてはいかがだろう。

スタンプラリースポットのひとつ、「ザ・スズナリ」
スタンプラリースポットに掲示されたURLコードを読み取って、NFTデジタルアートを取得する

そのほか、店舗・施設が、グルメ、文具・雑貨、演劇、映画など様々ジャンルで「月」をテーマに商品や企画が展開されている。ものづくりスペース「シモキタFABコーサク室」では、ガラス片や陶器片を組み合わせて月の形のオリジナルアクセサリーをつくるワークショップを開催。また、地域の足の健康を支える足病総合センター「下北沢病院」では、漢字に「月」が付く足の部位(例:膝、大腿等)のフォトコンテストを開催し、入賞者には足にちなんだ商品をプレゼントするほか、集まった写真で作られたモザイクアートが9月22日以降に病院の正面玄関に掲出される予定だ。

また、9月11日(日)17:00〜18:00には、ウサギをモチーフにしたインスタレーションを制作するアマンダ・パーラーのトークイベントがSHIMOKITA COLLEGE(シモキタカレッジ)にて開催。

作品鑑賞やスタンプラリーは無料で、自由に見て回ることができる。下北沢駅東口に「イベント受付」があるので、スタンプラリーの詳細を知りたい人や、会場マップがほしい人は立ち寄るといいだろう。スタンプラリーのスポットや参加店舗・施設など、詳細はウェブサイトを確認したうえで、ぜひ出かけてみてほしい。

ウサギもお月見

*Tokyo Art Beatを運営する株式会社アートビートは、スタートバーン株式会社のグループ会社です。

福島夏子(編集部)

福島夏子(編集部)

「Tokyo Art Beat」編集。音楽誌や『美術手帖』編集部を経て 、2021年10月より現職。