葛飾応為 吉原格子先之図
東京、原宿にある浮世絵を専門とする美術館、太田記念美術館が2026年度の年間展示スケジュールを発表。
2026年1月6日からは「浮世絵おじさんフェスティバル」展が予定されているが、今回新たに春以降の展覧会ラインアップが明らかになった。
前期:4月15日~5月10日
後期:5月15日~6月14日 ※前後期で全点展示替え
歌川広重が亡くなる直前まで制作に取り組み、当時の江戸の面影をいまに伝える名作119図を約8年ぶりに全点公開。それまでにない奇抜な構図、新たに選ばれた名所の数々など、広重の絵師としての最後の挑戦を読み解く。
前期:6月23日~7月20日
後期:7月25日~8月23日 ※前後期で全点展示替え
浮世絵には、心をなごませる可愛らしい動物から、背筋が寒くなるような妖怪、不思議な形をした奇妙でユニークな存在まで、多彩なキャラクターが息づいている。浮世絵ならではの動物や妖怪たちの表現の豊かさを紹介する。
歌舞伎絵を専門とした流派・鳥居派の八代目として、歌舞伎を題材にした作品を多く手掛け、また大正新版画の時代に描かれた繊細な美人画でも知られる絵師、鳥居言人。その没後50年を記念し、肉筆画や版画作品を展覧する。
前期:10月6日~11月3日
後期:11月7日~12月6日 ※前後期で全点展示替え
光と闇の描写が印象的な葛飾応為《吉原格子先之図》。この応為の名品を4年ぶりに公開するとともに、夜景を描く作品を多数ご紹介し、浮世絵において夜がどのように表現されてきたのかをたどる。

水野盧朝、五郷、歌川国虎、蒔田俊親など、現在ではあまり知られていない絵師たちを取り上げる展覧会。時代とともに埋もれてしまった絵師たちにスポットライトをあてることで、浮世絵の世界の奥深さに触れる。※12月24日~1月6日は休館
前期:1月26日~2月23日
後期:2月27日~3月28日 ※前後期で全点展示替え
遊廓は華やかな世界として浮世絵に数多く描かれた。しかしその輝きの裏には、遊女たちの厳しい現実も存在していた。遊廓がいかに美化され、また、何が描かれなかったのかに目を向けながら、浮世絵がかたち作ってきた遊廓のイメージの歴史をたどる。