公開日:2023年8月10日

【2023年8月第2週】今週末見たい展覧会5選。共感展からマルジェラまで

毎週更新。今週は東京と大阪の展覧会を紹介。今週は都現美の共感展、マルジェラのコレクション、都写美の風景論展、大阪中之島の民藝展、高島屋史料館の万博と仏教展の5つ

左上から時計回りに、「あ、共感とかじゃなくて。」(東京都現代美術館)、「民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある」(大阪中之島美術館)、「万博と仏教 ―オリエンタリズムか、それとも祈りか?」(高島屋史料館)、「シネマ・インフェルノ」(パークウェースクエア2)

あ、共感とかじゃなくて。(東京都現代美術館)

東京都現代美術館では「デイヴィッド・ホックニー展」と合わせて「あ、共感とかじゃなくて。」展が開催中。出展作家は有川滋男、山本麻紀子、渡辺篤(アイムヒア プロジェクト)、武田力、中島伽耶子。SNSや日常のコミュニケーションに共感があふれる現在において、あえて共感を避けることで新しい視点や対話を促す。本展と合わせて、「QuizKnock」の編集者の志賀玲太が、自身の経験を省みつつ語ったこちらの記事もチェックしてほしい。

会場:東京都現代美術館
会期:7月15日〜11月5日
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シネマ・インフェルノ(パークウェースクエア2、東京)

本展は、メゾン マルジェラ表参道店のリロケーションオープンを記念する企画。メゾン マルジェラのオートクチュールコレクション「アーティザナル」の最新2022年コレクションが公開されている。「シネマ・インフェルノ」はもともと、クリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノが構想した物語。コレクションに加えて、その映像作品も公開されている。フォトレポートはこちら

会場:パークウェースクエア2
会期:7月29日~8月15日

風景論以後(東京都写真美術館)

東京都写真美術館では、今週末から「風景」に注目した展覧会がスタート。中世や近代の風景絵画が示すように、視覚芸術や美の問題において重要な主題のひとつである「風景」。本展は1970年前後の写真家、映像作家に多大な影響を与えた風景論と、それ以降の写真・映像表現に焦点が当てられる。出展作家は笹岡啓子、遠藤麻衣子、今井祝雄、清野賀子、崟利子、中平卓馬、大島渚、若松孝二など。

会場:東京都写真美術館
会期:8月11日~11月5日

民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある(大阪中之島美術館)

大阪中之島美術館では、民藝を「衣・食・住」をテーマにひも解く展覧会が開催中。産地やそこで働く作り手の紹介も交えつつ、暮らしで用いられてきた民藝品を、約130件公開する。さらに、現在の民藝ブームに大きく寄与してきたテリー・エリスと北村恵子(MOGI Folk Artディレクター)によるインスタレーションも展示。柳宗悦が説いた民藝の、いままでとこれからの展望を試みる。佐々風太によるレビューも合わせてチェックしてほしい。

会場:大阪中之島美術館
会期:7月8日〜9月18日

万博と仏教 ―オリエンタリズムか、それとも祈りか?(高島屋史料館、大阪)

大阪・なんばにある高島屋史料館では、万国博覧会に出展された仏教に関する展示物を公開する展覧会がスタート。19世紀末から万博に参加し始めた日本において、当初は西洋からのオリエンタリズムの期待に答えるための戦略であった仏教。対して1970年、初のアジア開催となった大阪万博以降は、アジア全体に通底する信仰の象徴として受容されるようになった。本展は展示物を通じて、こうした近代仏教のイメージの変遷に迫る。

会場:高島屋史料館
会期:8月5日~12月25日

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