公開日:2024年1月25日

週末見たい展覧会5選。本阿弥光悦、TERRADA ART AWARD、驚異の部屋など【2024年1月第3週】

毎週更新。TABが取材した展覧会や、編集部が注目する展覧会をピックアップ。今週は本阿弥光悦、和田礼治郎の個展、TERRADA ART AWARD、驚異の部屋、ガラスの器と静物画の5つ

左上から時計回りに、「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」(東京オペラシティ アートギャラリー)、「NACT View 04 和田礼治郎:FORBIDDEN FRUIT」(国立新美術館 Photo: Martin Argyroglo)、「未完の始まりー未来のヴンダーカンマー」(豊田市美術館)、「本阿弥光悦の大宇宙」(東京国立博物館 撮影:永田晶子)

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*1月スタートの展覧会はこちらをチェック

本阿弥光悦の大宇宙(東京国立博物館)

刀剣鑑定の名門家系に生まれ、家業のほかにも能書や漆芸、陶芸、出版など様々な造形に関わった本阿弥光悦。本展は、そんな光悦の内面世界とその信仰の在り方に注目する企画。本阿弥家が扱った名刀や光悦自身の手による書や作陶、交流をもった職人たちの品物などが公開される。フォトレポートはこちら。先日同館で開幕した「中尊寺金色堂」展も合わせて注目したい。

会場:東京国立博物館
会期:1月16日〜3月10日

未完の始まりー未来のヴンダーカンマー(豊田市美術館、愛知)

「ヴンダーカンマー=驚異の部屋」とは、絵画や彫刻、動物の剥製や植物標本など、美しいものや奇妙なものを世界各地から収集する空間やその文化現象を指す。15世紀ヨーロッパで始まり、美術館や博物館の原型とされている。豊田市美術館は、4月に市内に豊田市博物館が開館することを機に本展を企画。文化表象の実践の場として、未来の「ミュージアム」の可能性に迫る。出展作家は、リゥ・チュアン、タウス・マハチェヴァ、ガブリエル・リコ、田村友一郎、ヤン・ヴォー。展示の様子はフォトレポートをチェック

会場:豊田市美術館
会期:1月20日~5月6日
ミューぽんで100円OFF!(1名まで割引)

ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家(東京オペラシティ アートギャラリー)

本展は、ガラス作家・山野アンダーソン陽子の作品を起点とするプロジェクト「Glass Tableware in Still Life(静物画のなかのガラス食器)」を紹介する企画。画家から伝えられたガラス作品のイメージを山野が造形し、それを画家が描く。さらに、写真家・三部正博が画家たちのアトリエを撮影し、デザイナー・須山悠里が本をデザインする。会場では、このコラボレーションのもと生み出された、クリアーガラスの食器、絵画、写真が公開される。

会場:東京オペラシティ アートギャラリー
会期:1月17日〜3月24日
ミューぽんで200円OFF!(2名まで割引)

TERRADA ART AWARD 2023 ファイナリスト展(寺田倉庫G3-6F、東京)

天王洲の寺田倉庫では今週末まで、「TERRADA ART AWARD 2023」のファイナリスト5組が展示を開催中。同賞へエントリーした展示プランをもとに、個展形式で作品が発表されている。出展作家は、金光男、冨安由真、原田裕規、村上慧、やんツー。

会場:寺田倉庫G3-6F
会期:1月10日〜1月28日

NACT View 04 和田礼治郎:FORBIDDEN FRUIT(国立新美術館、東京)

2022年より、国立新美術館のパブリックスペースで開催されている小企画「NACT View」。シリーズ4回目は和田礼治郎の作品が出展される。和田は1977年に広島で生まれ、現在はドイツのベルリンで活動する彫刻家。物理的な現象や力学による独自の手法を通じて、宇宙、生命、時間などの形而上学的な主題を扱ってきた。本展では失楽園を題材としたインスタレーション《FORBIDDEN FRUIT》(2016)が公開される。

会場:国立新美術館
会期:1月24日〜6月10日

浅見悠吾

浅見悠吾

1999年、千葉県生まれ。2021〜23年、Tokyo Art Beat エディトリアルインターン。東京工業大学大学院社会・人間科学コース在籍(伊藤亜紗研究室)。フランス・パリ在住。