公開日:2024年5月15日

週末見たい展覧会5選。百年後芸術祭、ノーマン・リーダス、パレスチナの作家に焦点を当てた展覧会など【2024年5月第3週】

毎週更新。TABが取材した展覧会や、編集部が注目する展覧会をピックアップ。今週はダニエル・アーシャム、百年後芸術祭、ワタリウム美術館、ノーマン・リーダス、パレスチナの作家に焦点を当てた展覧会など

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*5月スタートのおすすめ展覧会はこちらをチェック

ダニエル・アーシャム 「Tokyo 3024」(3110NZ by LDH Kitchen、東京)

アメリカNYを拠点にするダニエル・アーシャム。「Fictional Archeology」(フィクションとしての考古学)というコンセプトのもと制作された作品は、古代ギリシアの胸像とアニメのキャラクターなど、考古学的なオブジェクトと未来に考古学的分析の対象になるオブジェクトが並列して描かれる。本展では彼のペインティング、ドローイング作品が集結。会場の様子は公式ウェブサイトから。

会場:3110NZ by LDH Kitchen
会期:5月10日〜終了日未定

「百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス」(千葉県の内房総5市)

千葉県の内房総5市(市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市)による初の地域芸術祭が5月26日まで開催中だ。房総半島の名産品である海苔と醤油を素材に、埋立地について再考する岩崎貴宏のインスタレーション《カタボリズムの海》など、地域芸術祭らしい土地の歴史・文化を背景にした作品が並ぶ。また、本展の見どころのひとつは内房の干潟や公園を巡る「目的のないツアー」作品だ。こちらについては先日公開された近藤亮介のレビューに詳しいので、ぜひチェックしてみてほしい。

会場:KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)
会期:3月23日〜5月26日

「梅津庸一 | エキシビション メーカー」(ワタリウム美術館、東京)

展覧会タイトルの「エキシビジョン メーカー」とは、キュレーターという言葉がまだ使われていなかった頃、ワタリウム美術館初の美術展をキュレートしたハラルド・ゼーマンが用いた語と言われている。今回はその「エキシビジョン メーカー」に梅津庸一を迎え、ほとんどが本展初公開となるコレクション作品と現在活躍する作家の作品を並存させながら、展示という行為そのものを再考/再構築するような展覧会となった。参加アーティストには梅津庸一、猪熊弦一郎、瀧口修造、宇野亞喜良、土屋信子など。展示の様子はこちらのフォトレポートから。

会場:ワタリウム美術館
会期:5月12日〜8月4日
ミューぽんで300円OFF!(1名まで割引)

ノーマン・リーダス 「IN TRANSIT」(SAI、東京)

人気ドラマシリーズ『ウォーキング・デッド』や数々の賞を受賞した小島秀夫監督のゲーム『デス・ストランディング』などに出演している俳優、プロデューサーのノーマン・リーダス。本展は写真家としての顔も持つリーダスの日本初の写真展だ。抽象的な都市風景や個人的な経験を写した写真は、彼の心象風景を写し撮っているようにも感じられる。また、本展では『ウォーキング・デッド』の舞台裏をノーマン自身が撮影・発行した写真集も販売予定。本作品のファンにとっても必見の展覧会となった。詳細はこちらのニュースから。

会場:SAI
会期:5月17日〜5月26日

「私が死ななければならないのなら、あなたは必ず生きなくてはならない」(ワコウ・ワークス・オブ・アート、東京)

いまなおイスラエル軍からの非人道的な殺戮行為を受けているパレスチナの人々。本展では、このような状況下にあるパレスチナの詩人や画家が紹介される。参加作家には本展キュレーターでもあるヘンク・フィシュ、ムスアブ・アブートーハ、リフアト・アルアライール、スライマーン・マンスール、奈良美智など。展覧会名の「私が死ななければならないのなら、あなたは必ず生きなくてはならない」は、空爆で亡くなったパレスチナの詩人リフアト・アルアライールが生前、最後にSNSに投稿した詩の冒頭部分であり、展覧会の根柢をなすメッセージとなっている。詳細はこちらのニュースから。また、現在TABではシリーズ「パレスチナ、ガザをアートを通して考える」を公開中。こちらも展覧会の前後に読んでみてほしい。

会場:ワコウ・ワークス・オブ・アート
会期:5月17日〜6月29日

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