
「美学校クロニクル 1969-2019 〜51年目の現在〜」(美学校)会場風景 撮影:はむぞう
行きたい展覧会を、どうやって見つけていますか? お気に入りの美術館・ギャラリーのウェブサイトをチェックしたり、SNSで偶然流れてきた展示風景に惹かれたり、友人の口コミを頼りにしたり。展覧会との出会い方は、人によって意外と違うものです。
Tokyo Art Beatではサイトリニューアルにあわせて、日頃から数多くの展覧会に足を運び、それぞれの視点でアートを見つめる5人に、「私の展覧会の見つけ方」を聞きました。
▶︎はむぞう(アートウォッチャー)
▶︎akemi(美術ライター)
第1回に登場するのは、アートウォッチャーのはむぞう。日頃足を運んでいる展覧会を写真とともにSNSで発信しており、大きな美術館から小さなギャラリー、オルタナティヴ・スペースまでその射程は広い。投稿を情報源にしている人も少なくないはむぞうに、どのように展覧会を見つけているのかを聞いてみました。

SNSやウェブメディアで展覧会の情報を収集しています。メディア、美術館、ギャラリー、学校、美術団体、作家、学芸員、教員、学生、コレクター、アートファンなどのアカウントを分類・リスト化。現在起きている事象や動向と、それぞれがどのような関係にあるのかを俯瞰しながら、見に行く展覧会をピックアップしています。
重視しているのは「前衛性」です。人気や展覧会の規模は、それほど重要ではありません。既成の領域から外へ出て、未知の領域へ果敢な一歩を踏み出していること。私たちが持っている知識や価値観を激しく揺さぶり、美術史そのものを更新しようとする気概が感じられる作家やテーマの展覧会を、優先して見に行きます。
神保町にある小さな美術学校「美学校」です。西神田にはスタジオもあり、それぞれのスペースで、美術館やギャラリー、美大ではなかなか見ることのできない実験的な展覧会や公演、イベントなどが行われています。
オルタナティヴなアートスクールでありながら、先鋭的なアートスポットでもある。そんな貴重な場所だと思います。

西村梨緒葉「推せうるきみよ ose uru kimi yo」(HAGISO)がとてもよかったです。
日本の現代美術では、キャラクターを「表象」として描いたり、絵画化したりする試みが盛んです。しかしこの「着ぐるみ労働型インスタレーション」は、キャラクターを自律的な存在として扱い、「主体」として受容する新たな視座を提示していました。

「共時的星叢──時を共にした星たち 越境する芸術のまなざし」(東京都現代美術館)を楽しみにしています。
台湾と日本の近代芸術を見つめ直すこの試みは、安全保障環境の緊張が高まる東アジアの現代社会がどのようにかたち作られてきたのかを、より多角的に理解する手がかりにもなるのではないでしょうか。
私にとってTokyo Art Beatは、展覧会巡りに欠かせないアプリ/ウェブサイトです。
まず「ニュース/記事」を参考に、見ておきたい展覧会を事前にピックアップ。「マップ」を開いて、その日の巡回経路を組み立てます。展覧会を巡っている最中も、「現在地周辺の展覧会」や「エリア一覧」「マップ」を使って、近くで開催されている展示をチェックします。マップ上に現在地が表示されるので、知らなかったアートスポットや展覧会にも迷わず足を運べるのが便利です。鑑賞後は「フォトレポート」「インタビュー」「レビュー」を読み、見た展覧会を改めて振り返っています。