
今村紫紅 護花鈴(部分) 1911 霊友会妙一コレクション *展示期間:5月8日まで
快活自由に、自己の絵を描け。そう仲間を鼓舞した今村紫紅(1880〜1916)は、明治末から大正期にかけて日本画の革新に挑み、35年の生涯を駆け抜けた。その大規模な回顧展「没後110年 日本画の革命児 今村紫紅」が横浜美術館で6月28日まで開催されている(展示替えあり)。

紫紅の大回顧展が開催されるのは1984年の山種美術館以来、42年ぶり。会場には国指定重要文化財を含む代表作をはじめ、初公開となる多数の個人コレクション作品など計約180点が集結。担当した内山淳子・横浜美術館主任学芸員は次のように説明する。
「紫紅は、日本画の革新に向かって一直線に邁進したイメージがあるが、今回コレクターの協力を得て個人蔵の作品を多数調査することができ、従来とは異なる側面が見えてきた。晩年まで古画の影響を受けながらそこからの脱却を模索し、最後まで多様な表現に挑戦し続けた。こうした点も踏まえ、本展では現代の視点から生涯と作品をとらえ直すことを試みた」
全4章構成の会場は、導入部に各章の概要を代表作とともに展示する展覧会のダイジャスト版のような一室を設置。鑑賞者が紫紅の全体像を把握してから、自分のペースで作品と向き合える「やさしい展覧会」(内山)を目指した。各章タイトルには紫紅自身の言葉が用いられ、豪胆で理論的な人柄の一端を伝える。
