公開日:2024年4月13日

【2024年版】ゴールデンウィークに見たい展覧会・芸術祭11選(西日本編:近畿地方~沖縄)

近畿地方~沖縄の注目展覧会・芸術祭を紹介する。GW中の休館日も記載。突然の会期変更もあるので、お出かけ前には公式ウェブサイトを必ずチェック!

今年のゴールデンウィークは4月27日~29日の3連休と、5月3日~5月6日の4連休に分かれていて少し変則的。なかには30、1、2日に休みを取って10連休という方もいるかもしれない。お出かけプランのひとつとして、全国各地の美術館や芸術祭に訪れてみるのはいかがだろうか?本記事では、GW期間中に近畿地方~沖縄で開催される注目の展覧会を紹介する。

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* 各展覧会の会期・内容は予告なく変更になる場合があるため、お出かけ前には公式ウェブサイトをご確認ください。

*掲載展覧会のイベントページは#ゴールデンウィークに見たい展覧会をチェック

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【京都】「KYOTOGRAPHIE」

今年で12回目を迎える国際写真展「KYOTOGRAPHIE」が今年も開催。今年度のテーマは「SOURCE(源)」。ブラジルの先住民グループであるヤノマミ族の権利と主権を守るために活動をつづけるクラウディア・アンドゥハルや、写真家集団「Tendance Floue」の共同設立者であるティエリー・アルドゥアン 、元ブレイクダンサーで現在は公共空間や都市における社会的変化や、人びとの生活の様子を切り取るヨリヤス(ヤシン・アラウイ・イズマイーリ)などの作品がならぶ。

また、新進気鋭の写真家やキュレーターの発掘と支援を目的にした取り組み「KG+」にも注目したい。各館で開催される展覧会のイベントページは、#KYOTOGRAPHIE2024#KG+ 2024からチェックできる。 展示の詳細はこちらのニュースから。

会場:京都文化博物館 別館、二条城 二の丸御殿 台所・御清所、出町桝形商店街、DELTA八竹庵(旧川崎家住宅)ほか
会期:4月13日〜5月12日
GW中の休館日:会場によって異なる(詳細は公式ウェブサイトから)

【京都】「村上隆 もののけ 京都」(京都市京セラ美術館)

伝統的な日本画から、現代のマンガ・アニメまで続く平面性を背景にした「スーパーフラット」という独自の概念を提唱し、世界で活躍する村上隆。日本では約8年ぶりの大規模展となる本展では、「もののけ洛中洛外図」や尾形光琳風の絵画など、村上のルーツである日本画に影響を受けた新作から、NFTアート、トレーディングカードをコンセプトにした作品まで、村上の過去から現在にいたるまでの関心を総観できるような作品がならぶ。展示の様子はこちらのフォトレポートから。

会場:京都市京セラ美術館
会期:2月3日〜9月1日
GW中の休館日:4月30日

【京都】「雪舟伝説―「画聖」の誕生―」(京都国立博物館)

室町時代に活躍した日本美術の巨匠である雪舟。本展は、近世以降における雪舟受容に焦点を当て、「画聖」と仰がれる雪舟への評価がいかに形成されてきたのか、検証を試みるものだ。雪舟の代表的な作品はもちろん、その後継者たる雲谷派、長谷川派、狩野派の作品までが一挙に紹介される機会となる。詳細はこちらのニュースから。

会場:京都国立博物館
会期:4月13日〜5月26日
GW中の休館日:なし

【京都】「没後100年 富岡鉄斎」(京都国立近代美術館)

近代日本を代表する知人、文人画家である富岡鉄斎の没後100年を記念した展覧会が開催中。生前から今日まで国内外で高い評価を受けている鉄斎。代表作である六曲屏風一双の大作《富士山図》、《妙義山図・瀞八丁図》、《富士遠望図・寒霞渓図》《阿倍仲麻呂明州望月図・円通大師呉門隠栖図》(重要文化財)など、鉄斎の画業を語るうえで欠かすことのできない作品はもちろん、近年再評価が進んでいる作品や、彼の書簡なども紹介される。詳細はこちらのニュースから。

会場:京都国立近代美術館
会期:4月12日~5月19日
GW中の休館日:4月30日

【京都】「君があまりにも綺麗すぎて ~福田コレクションの美人画~」(福田美術館)

同時代の洗練された衣装や、優れた着こなしを絵画として愛でる文化 「美人画」は江戸時代に誕生し、近代においても日本画の重要なジャンルでありつづけた。本展は歌川広重や葛飾北斎といった浮世絵画家や、鏑木清方や北野恒富、伊東深水などの近代画家による約190点の美人画が並び、その魅力に時代を超えて迫る展覧会となる。会場は福田美術館嵯峨嵐山文華館の2つにわかれ、福田美術館では近代、嵯峨嵐山文華館では近世の作品が中心に並ぶ予定だ。

会場:福田美術館嵯峨嵐山文華館
会期:4月19日~7月1日
GW中の休館日:なし

【大阪】「アイザック・ジュリアン『Ten Thousand Waves』」(エスパス ルイ・ヴィトン大阪)

アイザック・ジュリアン(1960~)は、社会運動としての作品を作り続けてきたアーティストだ。本展で公開される《Ten Thousand Waves》は、2004年にイングランドで起こった、中国人違法就労者たちの遭難事故をきっかけに制作された映像作品。中国文化に関連するキャラクターやモチーフが9つのスクリーンを通じて登場し、鑑賞者はスクリーンの間を移動しながら作品世界に没入する。展示の様子はこちらのフォトレポートから。

会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
会期:3月27日~9月22日
GW中の休館日:なし

【大阪】「モネ 連作の情景」(大阪中之島美術館) 

1874年に第1回印象派展が開催されてから150年の節目を迎える2024年。印象派を代表する作家、クロード・モネ(1840〜1926 )の「連作」に焦点を当てた本展が大阪に巡回する。同じ風景や題材を、異なる季節・時間ごとに切り取った「連作」に焦点を当てた本展。「睡蓮」や「積みわら」といったモネの象徴的な作品もならぶ。上野の森美術館でも開催された本展の様子はこちらのフォトレポートから。

会場:大阪中之島美術館
会期:2月10日~5月6日
GW中の休館日:なし

【兵庫】「スーラージュと森田子龍」(兵庫県立美術館)

「黒の画家」と称されるピエール・スーラージュ(1919~2022)と、「前衛書」の旗手である森田子龍(1912~1998)。生前から交流があった二人の、代表的な作品、そしてふたりの交流のあとが紹介される。スーラージュの死と、コロナパンデミックでの2度の延期を経て開催された本展。巡回は今のところ予定されていないため、ぜひこの機会に訪れたい。展示の様子はこちらのフォトレポートから。

会場:兵庫県立美術館
会期:3月16日~5月19日
GW中の休館日:4月30日

【広島】「崇高さに関する抽象的な覚書」(広島市現代美術館)

本展はアーティストの田口和奈が着想、松原壮志朗が構成を担当するグループ・ショウだ。詩人ジョアン・カイガーによる生涯唯一のヴィデオ作品《デカルト》と彼女のストーリーをもとに着想された本展は、展覧会自体が抽象的な考察であり、グループ・ショウを問い直すためのものと位置づけられる。主な参加作家にジョアン・カイガ―、須田国太郎、岸田劉生、ナンシー・ルポなど。

会場:広島市現代美術館
会期:3月30日〜6月9日
GW中の休館日:4月30日

【大分】「つくる展-TASKO(タスコ)ファクトリーのひらめきをかたちに-」(大分県立美術館)

美術・舞台制作やデザイン、プロデュースなどをてがけるアート・ファクトリー TASKO。本展ではそんなTASKOの制作した「うごくアート」がならぶ。音・空気・光などの自然現象と機械の組み合わせを応用して作られた作品は、創造力あふれるものばかりで、子供も気軽に楽しめるようになっている。展示作品の様子は公式ウェブサイトから。

会場:大分県立美術館
会期:4月5日~5月6日
GW中の休館日:なし

【沖縄】「沖縄を見つめた表現者たち」(佐喜眞美術館)

過酷な沖縄の現実の向こうに「もうひとつの光」を見出した表現者たち。新収蔵作品の北川民次《沖縄墓地風景》、2022年に個展を開催した内田あぐり《深い河-在》、喜屋武千恵《白澤の図2019》、熊本のつなぎ美術館に出品し戻ってきた石垣克子《嘉数高台公園からの眺めⅣ》など、見ごたえのある作品を通してその魅力に迫る(公式ウェブサイトより)。

会場:佐喜眞美術館
会期:3月28日~6月10日
GW中の休館日:4月30日

井嶋 遼(編集部インターン)

井嶋 遼(編集部インターン)

2024年3月より「Tokyo Art Beat」 編集部インターン