7〜8月の夏休み期間に、美術館や博物館で開催されている、子供と訪れたい注目の展覧会をエリア別に紹介。気になる展覧会を見つけて、夏の予定づくりに役立ててほしい。
*気になるイベントはウェブ版でのログインやTABアプリでブックマークがおすすめ。アプリでは、開幕と閉幕間近をプッシュ通知でお知らせします。
*各展覧会の会期・内容は予告なく変更になる場合があるため、お出かけ前には公式ウェブサイトをご確認ください。
*イベントページの「子連れで行きたい」タグもチェック!
「ピタゴラスイッチ」「バザールでござーる」「だんご3兄弟」「スコーン」「モルツ」「ポリンキー」「I.Q Intelligent Qube」「0655/2355」など、現代の日本で生活する者にとってどれもお馴染みのCMや作品の数々を生み出してきた佐藤雅彦。その約40年の歩みを振り返りつつ、その作品の裏側にある方法論を見せるという、これまでにない展覧会。詳細はレポートをチェック。
会場:横浜美術館
会期:6月28日〜11月3日
NHK Eテレで放送中の番組『デザインあneo』のコンセプトを、体験の場に展開する展覧会。3回目の開催となる今回は、子供たちにデザインについて様々な思考や発見を楽しんでもらうコンセプトはそのままに、新たなテーマの新作を展示する。「モノ」をテーマとしてきたこれまでの展覧会に対して、今回は「あるく」「たべる」「すわる」「もつ」といった行為をテーマに据え、日常における様々な行為を、デザインの視点からとらえ直す。詳細はレポートをチェック。

会場:TOKYO NODE
会期:4月18日〜10月13日
人間の赤ちゃんの視覚や触覚は約1歳前後で急激に成長するが、絵本や玩具に触れることでその世界は広がり、より豊かなものになる。本展では、及川賢治と竹内繭子の絵本作品と同館のトイコレクションを取り上げ、人を育む絵本と玩具の魅力を体感することが出来るような機会となった。玩具を実際に手にとって遊べるプレイコーナーや、絵本の世界をダイナミックに体感できる展示室など、小さい子供でも楽しみやすい工夫が詰まった展覧会。
会場:目黒区美術館
会期:7月5日〜8月24日
ミューぽんで200円OFF!
今年で開催18回目を迎える東京ミッドタウン・デザインハブ主催の子供向けプログラム。デザイナーや美術大学、企業のデザイン部門などによるデザインハブならではのクリエイティビティを刺激するプログラムの数々が予定されている。最新テクノロジーを使って絵を音楽に変えたり、空間デザインやインタラクションデザインにチャレンジしてみたり、自分だけのオリジナルのネイルシールや竹うちわを作ってみたりと、大人も興味を引かれるような内容が盛り沢山だ。プログラムの詳細と予約方法は公式ウェブサイトをチェック。
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
会期:7月26日〜8月10日
事前予約制・先着順
同時代のメディア環境に触発されたメディア・アートとの出会いを通じて、子供達の好奇心と想像力を育むことを目的に開催されているICC キッズ・プログラム。今年度はARオーディオガイドを使って作品を見ながら、情報空間と物理空間の混ざり合う「Mixed Realities(複合現実)」について考えてみる機会となる。参加作家は小林優希、津田道子、時里充、早川翔人、平瀬ミキ、八嶋有司。
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
会期:8月8日〜9月15日
予約優先制
美しい彫刻を見るとつい触ってみたくなるが、通常それは許されないのが美術館というもの。しかし、本展では神奈川県立美術館に収蔵されている彫刻コレクションの一部を手で触れ、そのかたちや素材ごとに異なる質感、つくり手の痕跡などを感じ取ることが出来る。なお作品保護のため、触るときには美術館が用意する手袋の着用が求められるとのこと。8月16日にはワークシートを使った、子供向け鑑賞会も開催予定。詳細は公式ウェブサイトをチェック。
会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
会期:8月2日〜10月19日
全世界で絶大な人気を誇る『ポケットモンスター』シリーズと工芸作家のコラボレーション展。2023年3月~6月に石川・国立工芸館で行われたのち、アメリカや日本各地の巡回を経て青森で開催されている。ポケモンと工芸が出会ったらどんな「かがく反応」が起きるのか? この問いに人間国宝から若手まで20名のアーティストが挑んだ。ポケモンの姿かたちや仕草、気配などを呼び起こす作品や、進化や旅の舞台、技などゲームの記憶を辿る作品、日々を彩る器や着物などに誘い込まれたポケモンたちなど、多様な作品が一堂に会する。東京・麻布台ヒルズギャラリーで開催された本展のレポートはこちら。
会場:八戸市美術館
会期:6月28日〜8月31日
1985年の“スタジオ開き”以来、数々の名作アニメーションを世に送り出してきたスタジオジブリ。その作品が日本中で愛されるようになった背景には、日本テレビ『金曜ロードショー』の存在がある。1986年に『風の谷のナウシカ』が同番組で放映されて以降、現在まで多くの作品が繰り返しテレビ放送されてきた。本展は、スタジオジブリ作品の魅力と『金曜ロードショー』で放映された時代の記憶と記録をあわせて紹介する展覧会。会場では、これまで語られてこなかったジブリ作品放映の秘密が明かされるほか、ジブリ作品のポスターの中に入り込んだような撮影空間や『借りぐらしのアリエッティ』のAR体験など、作品世界を体感できる様々な空間が登場する。
会場:福島県立美術館
会期:7月19日〜9月28日
事前予約制
スタジオジブリ作品の魅力を立体造型で再現する展覧会が、22年ぶりに東京で開催中。『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『平成狸合戦ぽんぽこ』『耳をすませば』といった名作群の印象的な場面が、精緻な造型物として会場に立ち現れる。さらに、宮﨑駿監督が2002年に手がけた短編アニメーション『空想の空とぶ機械達』の特別上映も実施。映像と造形の交差によって、ジブリ世界の奥行きを体感できる空間が広がる。詳細はレポートをチェック。

会場:寺田倉庫B&C HALL/E HALL
会期:5月27日〜9月23日
事前予約制
戦後80年の本年に開催される本展は、戦争を体験した世代の絵本作家が絵本に込めた平和への願いを感じられるような展覧会。いわさきちひろをはじめとする国内外の作家の作品が集まる。
会場:ちひろ美術館・東京
会期:7月26日〜10月26日
アンパンマンの生みの親・やなせたかしの初となる大規模展。2026年にやなせたかし記念館アンパンマンミュージアムが30周年を迎えることを記念して行われる本展では、原画を中心に、「やなせたかし大解剖」「漫画」「詩」「絵本/やなせメルヘン」「アンパンマン」のテーマで彼の創作業をひも解く。
会場:美術館「えき」KYOTO
会期:7月11日〜8月24日
美術作品を見たときに沸き起こる言葉にならない「心のざわつき」。そんな心の動きを起点に、思わず「心がざわつく」ような展示方法や作品を通して、鑑賞を楽しむことを提案する展覧会。今回は、「ぎゅうぎゅうする」「おりおりする」「らぶらぶする」「ぱたぱたする」「ちくちくする」「しゅうしゅうする」という6つのテーマのもと、サントリー美術館のコレクションを紹介する。詳細はレポートをチェック。8月10日に開催されるイベントでは、小学生以下の子供に向けて開館前の美術館を解放する「朝の貸切アートフェス」も開催される。
会場:サントリー美術館
会期:7月2日〜8月24日
アメリカ西海岸で最初期に収集された充実した西洋絵画のコレクションを有するサンディエゴ美術館と、東アジアにおいて唯一の体系的な西洋絵画のコレクションを持つ国立西洋美術館。本展では、両館の所蔵品から88点を掛け合わせ、ルネサンスから19世紀印象派までの600年にわたる西洋美術の歴史を辿りながら、「作品をどのように見るとより楽しめるか」を提案する。関連する作品をペアや小グループごとに展示、比較することで、鑑賞者が様々な角度から絵画が持つストーリーを深掘りできるよう誘導する。東京・国立西洋美術館で開催された本展のレポートはこちら。
会場:京都市京セラ美術館
会期:6月25日〜10月13日
子供も大人も楽しめるをテーマに、毎年開催されているサマーミュージアム。本年は戦後80年をテーマに、同館のコレクションの中から戦争の悲惨さや平和の尊さについて描写した作品が一堂に会する。同館の公式サイトでは、子連れ来館者向けのWebページも公開中。乳幼児向けサービスの案内なども掲載されているのでぜひお出かけの参考にしてみて欲しい。
会場:広島県立美術館
会期:7月26日〜10月5日
人類の新たな宇宙への挑戦を体感出来る大規模展覧会。NASAが主導する月面探査プログラム「アルテミス計画」のために日本が開発中の有人月面探査車「有人与圧ローバー」の実物大模型が世界初公開されるほか、大画面映像で見る火星ツアーなど、最先端の宇宙探査技術が集結する。宇宙好きな子供達にとっては必見の展覧会となるだろう。詳細はニュースをチェック。
会場:日本科学未来館
会期:7月12日〜9月28日
風に「ふわふわ」と運ばれ、水に「ぷかぷか」と流され、生き物に「もぐもぐ」食べられて運ばれ、「キラキラ」と光ることで人の心を癒すタネ。その不思議に迫る5つのテーマをもとに、タネと人間との関わりや、その魅力を紹介する。普段は脇役に徹するタネについて、五感をフル稼働してして学べるような展覧会だ。入場無料なのも嬉しいポイント。
会場:沖縄県立博物館・美術館
会期:7月19日〜8月31日
許されざる罪人でありながらも、古今東西の物語に数多く描かれてきた「どろぼう」になぜか惹かれてしまう私たち。本展では最後の盗みに出た「大どろぼう」の家に忍び込むという設定のもと、いわゆる脱出ゲーム風な展示を楽しむことが出来る。参加アーティストには新井風愉、伊野孝行、嶽まいこ、幅允孝、張替那麻、名久井直子、ヨシタケシンスケら各界の豪華キャストがラインアップ。どろぼうや人間の不思議さ、おもしろさを、新しいエンタテインメント体験と共に感じる展覧会だ。
会場:PLAY! MUSEUM
会期:7月16日〜9月28日
古今東西の文学、絵本、漫画、映画など、様々なジャンルの作品に登場するオバケ。怖いのにかわいい、会いたくないのに会ってみたい、そんな不思議な魅力を持ったオバケをテーマにした本展では、オバケ屋敷、落語、音楽、銭湯、アニメーションなどの多様なクリエーションを通じて、その魅力を楽しみ尽くすような機会となる。
会場:福岡アジア美術館
会期:7月10日〜8月31日