公開日:2022年5月1日

5月スタートのおすすめ展覧会! 工場跡地の大規模なグループ展から「死」がテーマのマンガ展まで

5月スタートのおすすめ展覧会8選

映画『目を覚まし、備えろ(Hãy Tỉnh Thức Và Sẵn Sàng / Stay Awake, Be Ready)』より(「GINZAZA」上演作品)

大型連休で幕を開ける5月のおすすめ展覧会をピックアップ! 気になる展覧会はTokyo Art Beatのアプリで見逃し防止のブックマークがおすすめ。開幕と閉幕間近をプッシュ通知でお知らせします。

惑星ザムザ(小高製本工業株式会社 跡地)

アーティストの布施琳太郎による過去最大規模のキュレーション展「惑星ザムザ」が、新宿区の広大な工場跡地で行われる。110年前にフランツ・カフカによって執筆された小説『変身』の主人公グレゴール・ザムザの名が展覧会タイトルに冠された本展は、「テキスト以前の物質」を出発点に総勢17名の作品を展示する。

参加アーティストは青柳菜摘、倉知朋之介、小松千倫、佐藤和佳子、宍倉志信、竹久直樹、田中勘太郎、中村葵、名もなき実昌、BIEN、藤田紗衣、布施琳太郎、百瀬文、MES、オリア・リアリナ、横手太紀、米澤柊。

会期中のイベントは布施のTwitterアカウント(@rintarofuse)で順次告知される予定だという。

会場:小高製本工業株式会社 跡地
会期:5月1日〜5月15日(9日〜13日は休場)
展覧会詳細

ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ:どこにもない場所のこと(金沢21世紀美術館)

現代韓国を代表するアーティストデュオ、ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホによる国内初となる大規模個展。本展では、未来の人類が生存と自由の獲得のために葛藤する姿を詩的に描いた新作映像インスタレーション、2021年に韓国国立現代美術館で発表された《News from Nowhere : Freedom Village》およびアポカリプス前後の異なる時間軸とその接続を精緻に描き出した代表作《世界の終わり》を中心に展示。さらに2018年から進めてきた金石地区(金沢市)での滞在制作についても、映像、ドローイング、マケットなどを通じて多面的に紹介する。

甲冑の魅力を現代アーティストによる映像や空間デザインで伝える「甲冑の解剖術 ―意匠とエンジニアリングの美学」も同時開催。

会場:金沢21世紀美術館
日時:5月3日〜9月4日
展覧会詳細

沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」(東京国立博物館)

アジアにおける琉球王国の成立、および独自の文化の形成と継承の意義について、琉球・沖縄ゆかりの文化財と復興の歩みから紐解く総合的な展覧会。

明治期の沖縄県からの購入品にその後の寄贈品を加えた、琉球に関する日本有数のコレクションを収蔵する東京国立博物館は、これまで琉球の歴史と文化に関する研究や展示普及活動に努めてきた。こうした礎のもとで行われる過去最大規模の展示となる。

会場:東京国立博物館
日時:5月3日~6月26日
展覧会詳細

GINZAZA(Sony Park Mini)

銀座の地下駐車場にあるSony Park Miniに、わずか8席(先着順)の「短編映画の遊び場」が登場。GINZAZAは毎回異なるテーマを軸に短編映画を掘り下げながら、カジュアルな雰囲気の中で気軽に短編映画が楽しめる14日間のイベントだ。

第1回目の今回は「GINZAZA Edition 1: 短編映画の可能性」と題して10作品を上映します。キュレーターは映画監督の空音央と、ニューヨークの美術館や劇場で映画キュレ―ターとして活躍するほか、翻訳家としても活動する増渕愛子のふたり。参加費は1作品100円(各回上映30分前にSony Park Miniでチケット販売を開始)。

Tokyo Art Beatに昨年「マイノリティからマジョリティへ。日本に住むアジア系アメリカ人が、アジア人ヘイトについて思うこと」を寄稿した真崎嶺デザインのフリーマガジンも会場で入手できる。

映画『フレックス(FLEX)』より(「GINZAZA」上演作品)

会場:Sony Park Mini
日時:5月3日~5月16日
イベント詳細

泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展Ⅱ 光陰礼讃―モネからはじまる住友洋画コレクション(泉屋博古館東京)

今年3月にリニューアルオープンを迎えた泉屋博古館東京の記念展第2弾。

光を追い求めた印象派と、陰影表現による実在感を追究した古典派を「光陰」としてとらえ、この「光陰」の2つの流れから滋養を受けて展開した日本近代洋画の数々を絵画史の流れに沿って紹介する。主な出品作品はクロード・モネ《モンソー公園》、ジャン=ポール・ローランス《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》、藤島武二《幸ある朝》 、オーギュスト・ルノワール《静物》、岡田三郎助《五葉蔦》、岸田劉生《二人麗子図(童女飾髪図)》など。

展覧会ちらし

会場:泉屋博古館東京
日時:5月21日〜7月31日
展覧会詳細

阿弥陀如来―浄土への憧れ―(根津美術館)

飛鳥時代にはすでに信仰されており、のちに浄土信仰が盛んになると、極楽往生へと導く救いのほとけとして、国中で崇められるようになった阿弥陀さま=阿弥陀如来。その後、阿弥陀如来とその信仰は、日本仏教の展開とともに様々な様相を見せ、仏教美術の柱のひとつとなった。

本展では、仏画コレクションを中心に、日本における阿弥陀信仰の歴史とその広がりを概観するとともに、高麗における作例をあわせて紹介する。

会場:根津美術館
日時:5月28日~7月3日
展覧会詳細

ただいま やさしき明治 発見された日本の風景(府中市美術館)

コレクターで実業家の高野光正は、コレクションの対象を“日本から海外へと渡った作品”に定め、半生をかけて約700点を蒐集し里帰りさせた。本展では、そのなかから約300点を厳選し、これまであまり知られてこなかった欧米諸国からの来日画家と、明治期の日本で西洋画に取り組んだ日本人画家の風景画を中心とした絵画を紹介。明治の風景、風物、人々の生活に溢れる瑞々しい水彩画が集まる。

京都国立近代美術館で開催された「発見された日本の風景」展に続き、多くが東京で初公開となる作品。

会場:府中市美術館
日時:5月21日〜7月10日
展覧会詳細

END展 - 死から問うあなたの人生の物語 -(iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ)

死に関する様々な問いを来場者に投げかける参加型の展覧会が開催。会場ではテーマと関連する「名作マンガの1シーン」をセットで紹介するほか、自分の大切な人へ「最後に伝えたい言葉」を参加者から事前に募集し、作品化するdividual inc.(ドミニク・チェン+遠藤拓己)の《TypeTrace / Last Words》(10分遺言)をはじめ、テクノロジーが進展する時代の新たな死のありようを描いた短編マンガ作品などを展示。

そのほか五十嵐大介、諸星大二郎、しりあがり寿、うめ(小沢高広・妹尾麻子)、大須賀亮祐+中根なつは+野島輝らが参加する。

​うめ(小沢高広・妹尾麻子)『ようこそ! わたしの葬儀へ』

会場:iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ
日時:5月27日~6月8日
展覧会詳細

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。