
山本浩貴 写真:吉田志穂
Tokyo Art Beatはこのたび、文化研究者の山本浩貴さんをエディトリアル・アドバイザーに迎えます。
山本さんは、主に現代美術を専門とする文化研究者として、トランスナショナルな視点から美術と社会の関係を研究してきました。執筆活動に加え、2024年には「第15回光州ビエンナーレ」日本パビリオンのキュレーターを務めるなど、研究、批評、キュレーションを横断して活動しています。
山本さんとTokyo Art Beatは、これまでも継続的に協働してきました。
「レイシズムとアート」と題した論考をはじめ、2024年には国立西洋美術館で行われた抗議活動を契機として、ガザで起きていることと芸術・文化の関係を考える全4回の論考を寄稿。2026年の「YBA(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)」特集では、この動向の成立背景や今日的な意義を論じるとともに、テート・ブリテンのキュレーター、ヘレン・リトルへのインタビューを行っています。
こうした寄稿や動画出演を通じて山本さんがTokyo Art Beatにもたらしてきたのは、作品や展覧会をその背景にある歴史や社会、政治へと接続し、アートを通して現在を考える視点です。
今回の就任を機に、これまで築いてきた関係をTokyo Art Beatの編集活動へとさらに広げていきます。
エディトリアル・アドバイザーとして、山本さんには時事的なテーマ等について定期的にエッセイや論考を寄稿していただくほか、編集部との継続的な議論を通じて、記事やコンテンツ、企画について専門的・批評的な立場からアドバイスをいただきます。
「アートの旅の地図になる」を自らのミッションに掲げるTokyo Art Beatは、芸術文化に関わる情報を即時的に発信するメディアであると同時に、アートを通して社会や日常生活と出会いなおし、思考や対話をうながす、開かれた場でありたいと考えています。このたびの山本さんとの新たな協働を通じて、これまで以上に多様な問いや視点を、読者のみなさんと共有していきます。
Tokyo Art Beat 編集長 福島夏子
文化研究者。1986年千葉県生まれ。実践女子大学文学部美学美術史学科准教授。一橋大学社会学部卒業後、ロンドン芸術大学にて修士号・博士号取得。2013~2018年、ロンドン芸術大学トランスナショナルアート研究センター博士研究員。韓国・光州のアジアカルチャーセンター研究員、香港理工大学ポストドクトラルフェロー、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助教、金沢美術工芸大学美術工芸学部美術科芸術学専攻講師を経て、2024年より現職。著書に『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社、2019)、『ポスト人新世の芸術』(美術出版社、2022)、『この国(近代日本)の芸術――〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』(小田原のどかとの共編著、月曜社、2023)、『12ヶ月で学ぶ現代アート入門』(美術出版社、2025)、『地域芸術祭とは何か』(平凡社、2026)など。訳書にジャスティン・ジェスティ『戦後初期日本のアートとエンゲージメント』(水声社、2025)。2024年、第15回光州ビエンナーレ日本パビリオンのキュレーターを務めた。
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