展覧会ウェブサイトより
蒸し暑さや梅雨の到来によって本格的な夏の訪れを感じ始める6月。外に出るとすぐに屋内が恋しくなりはじめるようなこの季節の東京では、無料で楽しめる魅力的な展覧会が多数開催されている。今回は東京の新アートスポットから、戦後西ドイツのデザイン展、マンガ・音楽の展覧会まで、入場無料で気軽に訪れることができる展覧会を10件セレクトした。
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*各展覧会の会期・内容は予告なく変更になる場合があるため、お出かけ前には公式ウェブサイトをご確認ください。
今年の3月には東京都庭園美術館でも紹介された戦後西ドイツのグラフィックデザイン。バウハウス以降探求されてきた幾何学的抽象や、洗練されたタイポグラフィが魅力のデザインを無料で味わうことのできる贅沢な機会となりそうだ。

会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー
会期:5月27日〜7月5日
休館日:日曜日、祝日
フランスを拠点とするギャラリー、セイソン&ベネティエールが東京・銀座に新オープン。こけら落としとなる本展では、1960年代後半〜70年代初頭にかけて南フランスを中心に起こった芸術運動「シュポール/シュルファス(Supports / Surfaces)」を担ったアーティストに光をあてる。
会場:セイソン&ベネティエール
会期:5月17日〜8月29日
休館日:月曜日、日曜日、祝日
広告・表示に関する自主規制機関として活動を続けてきたJARO(日本広告審査機構)が広告に寄せられた「苦情」に焦点を当てた展覧会を開催中。江戸〜明治時代の広告にさかのぼり、現代まで続く広告と人とのコミュニケーションの歴史を振り返る。
会場:アドミュージアム東京
会期:4月29日〜6月14日
休館日:月曜日、日曜日(不定休あり)
音楽家・細野晴臣の活動55周年を記念した展覧会が、母校である立教大学で開催中。会場ではオリジナルグッズの販売が行われるほか、隣接するレストランの日比谷松本楼セントポールズ館では、細野の学生時代の好物を再現したスペシャルメニューも提供されている。入場には事前予約が必要なので忘れずに。
会場:立教大学 ライフスナイダー館
会期:5月31日〜6月30日
休館日:なし(土曜日、日曜日は18時まで)
ときに愛憎なかばする感情を抱いたとしても、簡単には切り離すことの出来ない関係として、わたしたちのすぐ近くに存在する家族。そんな家族という制度に潜む構造を見つめなおすことで、新しい家族のかたちを再考する。
会場:東京都美術館
会期:6月10日〜7月2日
休館日:6月16日
200年の歴史を持つ由緒ある銭湯「柏湯」を改装して作られたスカイザバスハウスでは、現代アーティスト、名和晃平の個展が開催中。彼が学生時代に構想した《Meat in a Cell》(2025)をはじめとする約20点の彫刻作品が見どころだ。

会場:SCAI THE BATHHOUSE(スカイザバスハウス)
会期:4月22日〜7月12日
休館日:月曜日、日曜日、祝日
世界中の人びとをいまなお惹きつける普及の名作「AKIRA(アキラ)」の作者であり、映画監督としても活躍する大友克洋。彼が幼少期に影響を受けたマンガ作品を、本人の解説とともに見ることのできる、大友克洋ファンにとって見逃せない展示と言えるだろう。
会場:明治大学 米沢嘉博記念図書館・現代マンガ図書館
会期:3月7日〜6月23日
休館日:火曜日、水曜日、木曜日
公共空間に卓球台を設置し、人の交流やさまざまな現象を生み出すアートプロジェクト《PING PONG PLATZ》で知られるジャコモ・ザガネッリ。「森の芸術祭 晴れの国・岡山」(2024年)や「Hibiya Art Park 2025」でも紹介された「遊べるアート」をぜひいちど体験してみて欲しい。
会場:コートヤードHIROO
会期:5月15日〜8月31日
休館日:なし
大正〜昭和初期に使われていた生理用品、月経帯に焦点を当てた展覧会。当時の「血の穢れ=不浄」という月経観を払拭するためのパッケージデザインや、使い捨てナプキンの普及にいたるまでの歴史など、すべての人が知っておきたいトピックが詰まっている。
会場:紅ミュージアム
会期:5月13日〜7月27日
休館日:月曜日、日曜日(6月23日~7月27日の期間は月曜日・火曜日休館、7月4日は休館)
雨や風、月の満ち欠けといった自然現象は江戸〜明治期の美術における重要な題材のひとつだ。展覧会で紹介される小林清親の「光線画」や、ガス灯の誕生を背景に描かれるようになった夜の風景画は、時代の変化、そして当時の人びとの生活空間を雄弁に語る。
会場:ガスミュージアム
会期:4月12日〜6月22日
休館日:月曜日