今年のゴールデンウィークは、前半は4月29日、後半は5月2日~5月6日の5連休。中間の4月30日、5月1日に休みを取ると最大で8連休となるスケジュールだ。この期間、関西では様々な展示が開催されている。本記事はこの連休に関西の美術館や博物館、ギャラリーで開催されている、注目の展覧会をエリア別に紹介する。気になる展覧会を見つけて、アートで彩るゴールデンウィークの計画づくりに役立ててほしい。
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マルタン・マルジェラの美術作品を紹介する個展が、タカ・イシイギャラリー京都で開催される。2009年以降、積極的に自身の視覚表現の射程を、ファッションの外部へ拡張させてきたマルジェラ。本展では、2018年から2025年にかけて制作された約14点の近作が発表される。人間の身体への継続的な探究を、制作の根底に置くマルジェラの実践を体験できる貴重な機会となる。
会場:タカ・イシイギャラリー京都
会期:4月17日~5月16日 *予約制
GW中の休館日:4月29日、5月3日〜6日
現代日本を代表する画家・中西夏之の、没後10年にして初となる回顧展。1950年代後半から展開された制作を通して、中西が一貫して問い続けた絵画の在り方に向き合う。対象を描くことを目的とせず、具象と抽象のいずれにも収まらないその実践は、「絵はどのように現れるのか」「絵画の成立する場所とは何か」という根源的な思考に貫かれている。本展は、中西の仕事を手がかりに、絵画という営みそのものをあらためて考える場となる。レポートはこちら。
会場:国立国際美術館
会期:3月14日~6月14日
GW中の休館日:なし
現代アートにおいて唯一無二の地位を築いてきたジェフ・クーンズの個展がエスパス ルイ・ヴィトン大阪で開催中。家庭用品、広告に使われる表現、子供向けの図像など、芸術的に些末とされてきたものの価値を大きく変え、ハイカルチャーと大衆文化の間に潜む緊張関係を探求し続けてきたクーンズ。本展では、1980年代の初期を代表するシリーズから後期の大規模な絵画作品にいたるまで、40年以上にわたる創作の変遷を紹介する。レポートはこちら。
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
会期:2月20日~7月5日
GW中の休館日:なし
フランスを代表する画家ピエール=オーギュスト・ルノワールは、肖像や風景、静物、家族、裸婦など幅広い主題を手がけながら、絵画に喜びや美しさを見出し続けた。印象派を出発点としつつ、絵画の伝統にも学び、探究を重ねたその画業には、温かく愛情に満ちた眼差しが通底している。本展では、生誕185年を記念し、山王美術館コレクション約50点を通して、光と色彩にあふれたルノワールの世界を見渡す。
会場:山王美術館
会期:3月1日~7月31日
GW中の休館日:なし
ブルックリン博物館の古代エジプトコレクションから、選りすぐりの名品が大阪に集結。彫刻、棺、宝飾品、陶器、土器、パピルス、そして人間やネコのミイラなど、約150点の遺物を通じて、私たちの想像を超える高度な文化を創出した人々の営みをひもとく。「知っているようで知らない事実」から最新技術を使ったピラミッド研究まで、映像や音声も交えて紹介。監修はエジプト考古学者/名古屋大学 デジタル人文社会科学研究推進センター教授の河江肖剰。東京展のレポートはこちら。河江のインタビュー記事も公開中。
会場:あべのハルカス美術館
会期:3月20日~6月14日
GW中の休館日:なし
「ドルポ」とは、西ネパールのダウラギリ山系北西にある高地の地名である。国境を挟んでチベットとつながるチベット文化圏のドルポは、チベット仏教やそれ以前のポン教の信仰、ヤクのキャラバンなど、独特の文化を育んできた。本展では、写真家・稲葉香の珠玉の写真や、みんぱくと武蔵野美術大学、堺市博物館が所蔵する資料などを展示し、ドルポに暮らす人々の生活とその変容を紹介する。
会場:国立民族学博物館
会期:3月12日~6月16日
GW中の休館日:4月29日、5月6日
『怪談』で知られる小泉八雲は、異邦人として日本の民間信仰や自然観に向き合い、それらを物語として描き出した作家であった。本展では、怪異譚や随筆を通して、八雲が見つめた日本文化の奥行きと、その民俗学的な視点に迫る。
会場:大阪歴史博物館
会期:4月11日~6月8日
GW中の休館日:なし
森村泰昌の呼びかけによる、ヤノベケンジとやなぎみわの3人展。国際的に活動しながら関西を拠点としてきた3者が、新作を軸に、それぞれの活動を凝縮した空間を立ち上げる。美術とは何かという根源的な問いを抱えた表現が、美術館という場で交差する。ニュースはこちら。
会場:大阪中之島美術館
会期:4月25日~7月20日
GW中の休館日:なし
大阪市立美術館では、開館90周年を記念し、特別展「全力!名宝物語 ―大阪市美とたどる美のエピソード」を開催する。1936年の開館以来、昭和・平成・令和と時代を重ねてきた同館のコレクションから、ゆかり深い名宝に焦点を当て、その来歴や背景にまつわる物語をたどる。美術品に刻まれた時間と、人や社会との関わりを通して、同館が歩んできた90年の厚みを感じさせる。
会場:大阪市立美術館
会期:4月25日~6月21日
GW中の休館日:なし
戦後、伝統と革新のあいだで揺れる日本画界のなか、京都では若い画家たちによる前衛的な動きが生まれた。本展では、1940年代以降に結成された創造美術、パンリアル美術協会、ケラ美術協会を軸に、日本画の枠そのものを問い直した画家たちの実践に焦点を当てる。京都画壇に根づいた批評精神と創造性を背景に展開した、戦後日本画の反骨的な潮流を「日本画アヴァンギャルド」としてとらえる。レポートはこちら。
会場:京都市京セラ美術館
会期:2月7日~5月6日
GW中の休館日:なし
16世紀のイタリア・ルネサンスから20世紀の近現代美術までを網羅し、西洋絵画において国内屈指の充実度を誇る東京富士美術館。本展では、同館の所蔵品から選りすぐりの80点を超える西洋絵画が展示される。モネ、ルノワール、ゴッホ、シャガールといった人気画家のほか、ティントレット、ヴァン・ダイク、クロード・ロランらオールドマスターの名画を通して、西洋絵画400年の歴史を堪能できる展覧会となる。
また、同日3月20日から「[2026春期]コレクションルーム 特集『没後20年 井田照一』」も同館にてスタート。こちらもあわせて鑑賞したい。
会場:京都市京セラ美術館
会期:3月20日~5月24日
GW中の休館日:なし
アサヒグループ大山崎山荘美術館の開館30周年を記念して、同館にコレクションされるクロード・モネ作品が全点展示される本展。《睡蓮》5点、《日本風太鼓橋》ほか3点、所蔵品8点をすべて陳列するのは、じつに10年ぶりとなる。また、展示スペースとなるのは、モネの《睡蓮》を展示するために作られた安藤忠雄設計の展示室「地中の宝石箱」(地中館)。庭園や周囲の自然との調和が美しい静謐な空間で、モネの作品群に囲まれながら、絢爛な鑑賞体験を楽しむことができる。
会場:アサヒグループ大山崎山荘美術館
会期:3月20日~2027年4月11日
GW中の休館日:なし
ミューぽんで100円OFF!
SNSを中心に多様な広がりを見せるエッセイマンガ。本展では、エッセイマンガの変遷をたどるとともに、いまを生きる私たちにあらゆる視点から心を揺さぶる、珠玉のエッセイマンガを本展制作チームの主観を交えて紹介。さくらももこや矢部太郎をはじめとする総勢27名のマンガ家の原画展示など、多様な構成を通してそのジャンルの広がりと魅力を改めて考察する。
会場:京都国際マンガミュージアム
会期:4月25日~9月1日
GW中の休館日:なし
京都の北西、天門に位置し、菅原道真を祭神としてまつる全国の天満宮・天神社の総本社、北野天満宮。本神社に伝わる国宝・重要文化財17点を中心とした、全国の天神信仰ゆかりの品々を一挙公開する特別展が、京都国立博物館で開催される。国宝《北野天神縁起絵巻(承久本)》全巻全場面の初公開のほか、重要文化財《弘安本》《光信本》《光起本》など、多くの北野天神縁起絵巻を展示し、説話上の北野天神誕生の場面を紹介する。また、京都国立博物館と北野文化研究所の調査によって発見された作品や、日本各地の天満宮・天神社、社寺に伝わる名品の数々も公開。天神信仰の多様な側面と、これらが日本文化の中で果たしてきた重要な役割をひもとく展覧会となる。
会場:京都国立博物館
会期:4月18日~6月14日
GW中の休館日:なし
昨年の来場者が約30万人を記録、累計来場者は210万人を超え、いまやアジアを代表する写真祭へと成長した「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。第14回を迎える今年は「EDGE(エッジ)」をテーマに、緊張と変化が同時に生まれる場を描き出す写真祭となる。京都の歴史建築や文化施設を舞台に、街全体が写真祭として立ち上がる「KYOTOGRAPHIE」らしい構成が展開される。ニュースはこちら。
会場:京都市内全域
会期:4月18日~5月17日
GW中の休館日:なし
2024年に生誕140年・没後90年を迎えた竹久夢二は、近代日本美術を代表する存在として再評価が進むいっぽう、同時代の人々にとっては、絵葉書や装幀、生活雑貨を通して親しまれた身近な表現者でもあった。本展では、大衆文化のなかで愛された夢二の仕事を起点に、夢二に強く惹かれた川西英や恩地孝四郎らの作品をあわせて展示する。大正から昭和にかけて描き出された都市生活やモダンな感覚、前衛と遊びの広がりが交差する内容となっている。
会場:京都国立近代美術館
会期:3月28日~6月21日
GW中の休館日:なし
花屋が舞台のショートストーリー連載『街角花だより』(1995)でデビュー、インコとの日常を描く4コマ漫画『ぴっぴら帳(ノート)』(1997~2004)などで人気を博した漫画家・こうの史代の画業を振り返る展覧会が、姫路文学館で開催される。10代の頃の作品から最新作まで、500枚以上の原画をはじめ、デビュー以前の貴重な資料、挿絵原画、絵本原画、ブログ「こうのの日々」に登場するスケッチブック、執筆風景を記録した初公開の映像など、豊富なドキュメントが展示される。
会場:姫路文学館
会期:4月18日~6月21日
GW中の休館日:なし
様々な事象に興味を抱き、森羅万象あらゆるものを貪欲に作品のモチーフにするアーティスト・横尾忠則。本展はそんな博覧強記の横尾にちなみ、ひらがな45文字(あ~を)、およびアルファベット26文字(A~Z)にそれぞれ対応する、横尾忠則の作品世界に関連する用語を選び、それらに紐づく作品や資料から構成された「辞書」仕立ての展覧会となる。
会場:横尾忠則現代美術館
会期:1月31日~5月6日
GW中の休館日:なし
戦後、日本の前衛美術で注目を集めた女性美術家たちの実践は、なぜ十分に語られてこなかったのか。本展は、抽象芸術運動アンフォルメルの受容と、その後「アクション」が評価の中心となっていく過程を背景に、1950~60年代の女性作家たちの表現にあらためて目を向ける。中嶋泉著『アンチ・アクション』のジェンダー研究の視点を手がかりに、力強さとは異なるかたちで時代に応答した創作の在り方を見直す。東京展のレポートはこちら。学芸員インタビューも公開中。
会場:兵庫県立美術館
会期:3月25日~5月6日
GW中の休館日:なし
ミューぽんで200円OFF!
畳に寝そべって見上げたり、双眼鏡や顕微鏡でクローズアップしたり、懐中電灯で照らしたり。美術館では普段できない10種類の鑑賞方法で、滋賀県立美術館のコレクション作品を楽しむ事ができる本展。大人から子供までワクワクできる、目からウロコな鑑賞体験が待っている。また、展示室内で自由に会話ができるほか、サポートや展示解説を希望する場合も可能な範囲で対応。小さなお子さんがいる、障害があるなど、様々な理由で来館を迷っている方々も楽しむ事ができる展覧会となる。
会場:滋賀県立美術館
会期:4月17日~6月21日
GW中の休館日:なし
神々や仙人が住まう、神秘的で謎めいた場所として崇められてきた吉野。本展では、藤原道長自筆の国宝《紺紙金字経》を修理後初公開するとともに、山岳修行の祖《役行者像》や《蔵王権現像》、曼荼羅や鏡像、人々が祈りを捧げた神像や仏像など、自然と神仏への信仰が一体となって生み出されたこの地域ならではの宝物を、一堂に展観できる。山が連なる大自然に神と仏が宿り、やがては修験道の聖地、そして桜の名所ともなった吉野・大峯の、歴史と魅力を余すところなく紹介する展覧会となる。
会場:奈良国立博物館
会期:4月10日~6月7日
GW中の休館日:なし