
左から:「東京都美術館開館100周年記念 オルセー美術館所蔵 いまを生きる歓び」「松本陽子 宵の明星を見た日」「ニコライ・アストルップ 創造する庭」
中世日本では、大陸との交流のなかで喫茶の風習がもたらされ、やがて「茶の湯」として独自の伝統文化を形成していった。本展では、喫茶に用いられ、そして喫茶の場を彩る道具として珍重された「唐物」が誕生する過程を、中国古代にまでさかのぼって紹介する。さらに、胡銅(古銅)とよばれる花入を切り口として、金工品や陶磁器、漆工など、素材を越えた共通性にも着目しながら、茶の湯デザインを東アジア文化史のなかに再定位することを試みる。
会場:泉屋博古館東京
会期:11月3日〜12月13日
皇居三の丸尚蔵館のグランドオープンを記念する第1弾となる本展では、国宝や重要文化財をはじめとする同館の代表的な収蔵品に加えて、皇室の保護のもとで、悠久の時を経て大切に守り伝えられてきた正倉院宝物、聖徳太子ゆかりの法隆寺献納宝物などを紹介する。皇室が日本の文化形成に果たした役割や、そして華やかな宮廷文化の粋を感じられる機会となる。
会場:皇居三の丸尚蔵館
会期:11月3日〜2027年1月24日
フランス人の飛行士・作家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる『星の王子さま』は、1943年にアメリカで初版が刊行されて以来、660以上の言語・方言に翻訳され、世界累計発行部数は3億部を超える。世界三大ベストセラーのひとつに数えられる本作が、なぜ書かれたのか。本展はその創作の源泉に迫る内容となる。ニュースはこちら。
会場:六本木ヒルズ 東京シティビュー
会期:11月13日〜2027年2月14日
「印象派の殿堂」と称されるオルセー美術館のコレクションから、絵画、彫刻、工芸、写真など約110点を紹介する展覧会。テーマは「いまを生きる歓び」。急速な近代化のなかで生まれた19世紀から20世紀初頭の芸術は、技術革新の時代を生きる現代の私たちにも新鮮な視点を与えてくれる。ミレー《落穂拾い》をはじめ、ルノワール、モネ、ファン・ゴッホらの作品を通して、多様な歓びのかたちを見つめる。
会場:東京都美術館
会期:11月14日〜2027年3月28日
アルベルト・ジャコメッティ、砂澤ビッキ、谷川俊太郎、エレナ・トゥタッチコワ、山西ももといった作家の作品を通して、アートを「世界を読む」行為として体験できる。身体や言葉、自然を手がかりに表現された作品は、「世界とは何か」という問いを投げかけ、鑑賞者が自身の存在や感覚に向き合う契機を提供する。見る者一人ひとりの解釈と出会いが広がる展覧会だ。
会場:東京都美術館
会期:11月19日〜2027年1月11日
20世紀初頭のノルウェーを代表する画家、ニコライ・アストルップ。近年世界的に評価が高まるアストルップは、ノルウェーの自然に深く根ざし、その豊かな世界を内部から描き続けた。本展では、油彩画に加え、アストルップが優れた仕事を残した木版画も紹介する。日本の浮世絵版画からの影響も感じさせる作品約130点により、自然の輝きに満ちたアストルップの世界を楽しむことができる。
会場:東京ステーションギャラリー
会期:11月21日〜2027年1月31日
人の顔の様々な形相や鬼神の顔を象る仮面。なぜ人は仮面に惹かれるのか。彫刻家・加納鉄哉による伎楽面の模作や、「北海道」の名付け親である松浦武四郎旧蔵の木鬼面、新発田藩主・溝口家旧蔵の能面群などを通じ、近世から近代にかけ、古い仮面に惹かれ、集め、模した人々のまなざしをたどる。
会場:静嘉堂文庫美術館
会期:11月21日〜2027年1月17日
映画監督でありアーティストでもあるティム・バートンの創作世界を体感できる没入型展覧会。2022年にスペイン・マドリードで開幕後、これまでにパリやミラノなど世界5ヶ国8都市を巡回し、累計100万人以上を動員してきた。今回は日本初上陸、アジア初開催。ティム・バートンが日本で開催する展覧会としては約10年ぶりとなる。ニュースはこちら。
会場:CREVIA BASE Tokyo
会期:11月25日〜2027年2月21日
江戸時代を代表する絵師、円山応挙。応挙は対象をよく観察し、ありのままに描く「写生」を重視したことで人気を集め、円山派と呼ばれる新たな流れを生み出した。本展では、大乗寺障壁画を中心に、初期から晩年までの画業を総合的に紹介する。写実的な表現と装飾性、空間を大きく生かす構成の革新性に迫る。
会場:東京都江戸東京博物館
会期:11月28日〜2027年1月24日
日本の版画史に重要な足跡をのこした版画家・駒井哲郎(1920〜76)の没後50年を記念した展覧会。世田谷美術館の福原義春コレクションを主軸に、駒井が影響を受けたオディロン・ルドンや長谷川潔、恩地孝四郎といった国内外の作家の作品に加え、銅原版、制作道具、写真などを通し、多岐にわたる創作活動と、その人間像に迫る。
会場:世田谷美術館
会期:11月28日〜2027年1月31日
美術館での作品鑑賞が、ときに感情を揺さぶり、思いがけない感覚や記憶を呼び起こすことがある。本展はそうした「作品との出会い」に焦点を当て、草間彌生、奈良美智、村上隆、アンディ・ウォーホル、バンクシーなど国内外39人の作家による約70点を展示する。色やかたち、光や線、人、風景と記憶といったシンプルなキーワードを手がかりに、現在につながる多様な表現を紹介する。
会場:宮城県美術館
会期:11月14日〜2027年1月24日
現代日本を代表する画家・中西夏之の、没後10年にして初となる回顧展。前衛美術家集団「ハイレッド・センター」の一員としての活動や、舞踏家・土方巽との出会いをきっかけにして本格化した絵画への回帰など、1950年代の後半から半世紀に及ぶ制作の軌跡をたどり、作家独自の絵画観を浮かび上がらせることを目指す。国立国際美術館のレポートはこちら。
会場:茨城県近代美術館
会期:11月12日〜2027年1月17日
ニューヨークを拠点に、現代美術、マンガ、エッセイなどの複数の分野で活動する近藤聡乃は、長編連載マンガ『A子さんの恋人』を2020年に完結した後、本格的にアニメーションの制作に取り掛かった。本展では、近藤聡乃による15年ぶりの新作アニメーション《呼ばれたことのない名前》を初公開する。膨大な数のスケッチやドローイング、原画なども展示し、近藤の最新のアニメーション作品とその創作に複合的にアプローチする。
会場:太田市美術館・図書館
会期:11月21日〜2027年1月24日
ウジェーヌ・ブーダン(1824〜98)は「印象派の先駆者」「印象派の父」と呼ばれ、故郷ノルマンディーの空や海景、牧場の牛などをみずみずしい色彩と軽快なタッチで表現し、クロード・モネをはじめとする当時の画家たちに大きな影響を与えた。本展は日本で約30年ぶりとなるブーダンの画業を紹介する展覧会。油彩、素描、パステル、版画など約100点を通して、近代風景画の発展に大きく寄与したブーダンの魅力をたどる。
会場:群馬県立近代美術館
会期:11月28日〜2027年1月31日
「エコーズ・ビトゥイーン」とは、作品や人、文化、時代の「あいだ」に生まれる響き合いを意味する。20世紀以降、多くのアーティストが「本」という存在に新たな想像力を見出してきた。本展では、日本、ドイツ、スイスを拠点に活動する9名のアーティストが、それぞれの表現領域からブック・アートに挑み、新作を中心に作品を発表。読むためのものにとどまらない「本」の可能性を探り、ブック・アートの多様な表現に迫る。
会場:うらわ美術館
会期:11月14日〜2027年1月17日
画家・松本陽子の、美術館では初となる大規模な個展。松本の代名詞となったピンクを主調とした絵画群は、1960年代末のアメリカでのアクリル絵具と綿のローキャンバス(下地塗りの施されていないキャンバス)との出会い、その後の長きにわたる探究と修練のなかで生まれた。本展では、1950年代末の初期作品から最新作までを、40点超の代表作と資料で紹介する。府中市美術館のレポートはこちら。
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
会期:11月28日〜2027年2月28日
長野県松本市の魅力のひとつであるノスタルジックな建築物を会場に作品を展示し、その対比や融合、共鳴により、 松本の街に新たな化学変化を起こそうと、2022年からスタートした芸術祭。 松本市立博物館をはじめ、重要文化財の旧松本高等学校 本館・講堂や国登録有形文化財の割烹松本館など、4エリア・18施設が会場となり、参加アーティストにはジュリアン・オピーやチームラボ、李禹煥らが名を連ねる。
会場:松本市立博物館
会期:11月3日〜12月13日
ワシリー・カンディンスキー(1866〜1944)は、抽象絵画の成立を主導した近現代美術の重要な作家。芸術の本質として「内なる響き」を信条に形態と色彩の絶え間ない探求を続けた画業の軌跡を、初期から晩年までの国内所蔵作品から展観するとともに、日本の芸術家との関係にも焦点を当てる。
会場:長野県立美術館
会期:11月7日~12月27日
不思議な世界観とモノトーンの緻密な線描で、世界中にファンをもつ絵本作家エドワード・ゴーリー(1925〜2000)。日本でも『うろんな客』、『けだもの赤子』などの絵本が紹介され、生誕100周年となる2025年末には『EはエドワードのE ゴーリー大解剖』が刊行された。本展では、日本初公開を含む絵本や挿絵の原画のほか、ポスターや出版物など約300点の作品により、そこに込められた秘密のメッセージをひもといていく。
会場:静岡市美術館
会期:11月28日〜2027年1月11日
フィンランドの伝説的デザイナー、カイ・フランク(1911〜89)。フィンランドのヴィープリ、現在のロシアに生まれ、ヘルシンキの中央工芸学校、現在のアアルト大学の家具デザイン科を卒業したのち、インテリアやテキスタイルのデザインに携わった。本展は、ヘルシンキ建築&デザイン・ミュージアムのコレクションを中心に、ガラスや陶磁器、ファブリック、デザイン画など250点以上で、カイ・フランクの仕事を包括的に紹介する。
会場:美術館「えき」KYOTO
会期:11月3日〜12月20日
京都芸術センターが、実績を積み重ねてきた中堅アーティストを個展形式でとりあげるシリーズ企画「FOCUS」の第7回として開催される本展。田中功起は、映像や執筆などによって「共に生きるとは何か」をテーマに、人々の協働や共同体の在り方を問い直す芸術実践を行ってきた。近年は、育児とケアの視点からアートをとらえ直す制作、執筆活動を続けている。
会場:京都芸術センター
会期:11月6日〜2027年1月11日
「ブラチスラバ世界絵本原画展」は、スロバキア共和国の首都ブラチスラバで2年ごとに開催される、世界最大規模の絵本原画コンクール。日本巡回展となる本展では、参加した42ヶ国、291名による383冊の絵本から選ばれた、グランプリをはじめとする受賞作品とともに、日本代表として参加した10組の作家による絵本と原画を、関連資料とともに紹介する。
会場:広島市現代美術館
会期:11月14日〜2027年1月24日
宮島弥山の大本山・大聖院を会場に開催される芸術祭。空海の時代から約1200年にわたり灯り続ける「消えずの火」が宿る霊峰を舞台に、Chim↑Pom from Smappa!Groupや金沢寿美、久保寛子、イリヤ・イェラシェビッチら現代アーティストが参加。効率やわかりやすい答えが求められる現代において、芸術を通じて「わからないものの前に立ち止まる時間」や人間の在り方を問い直す。
会場:宮島弥山大本山 大聖院
会期:11月20日〜12月13日
画家・中山晃子の公立美術館における初個展。液状の絵具を流動させ、その変化の軌跡を見せる独自の絵画表現「アライブ・ペインティング」の近作や過去のドキュメント映像に加え、初の試みとなるキャンバスを用いた新作インスタレーションを公開する。鮮やかな色彩が渦を巻き、ぶつかり、混ざりあう。生じたそばから移ろう「泡沫(うたかた)の形」を中山はいかにしてとらえ、留めようとするのか。その表現の現在地に迫る。
会場:高知県立美術館
会期:11月7日〜2027年1月17日
世界中に愛されているスイスのアニメーションキャラクター・ピングーの大規模展。本展では遊園地をテーマに、実際のアニメーション制作で使用された貴重なクレイモデルなど、数々の資料を展示。さらに、豊かな表情やユニークな動き、不思議と伝わる"ピングー語"など、これまで知らなかったピングーの魅力を、見る・触れる・体験することで存分に楽しめる。YURAKUCHO MUSEUMのレポートはこちら。
会場:福岡市科学館
会期:11月21日〜2027年1月11日
明るく幸福な雰囲気に包まれたピエール=オーギュスト・ルノワールの作品は世界中で愛され、日本でももっとも人気の高い画家のひとりだ。本展は、日本各地の美術館が所蔵するルノワール作品を一堂に集め、ルノワールが日本に受容され、私たちにとって身近な画家となっていく変遷をたどる。同時代の印象派作家や、影響を受けた日本人作家たちの作品も紹介する。
会場:大分県立美術館
会期:11月23日〜2027年1月17日
これまで200回以上にわたりスタジオジブリ作品を放送してきた「金曜ロードショー」。本展では、「金曜ロードショー」の歩みを同時代の資料とともにたどりながら、スタジオジブリ作品の魅力をあらためて見つめ直す。あわせて、作品世界に没入できる体験型展示も展開し、驚きと発見に満ちた空間を楽しむことができる。
会場:佐賀県立博物館・佐賀県立美術館
会期:11月3日〜2027年2月14日