公開日:2026年1月2日

2026年のおすすめ展覧会36選 [全国]「マリー・アントワネット展」から「ルネ・ラリック展」「エイドリアン・バーグ展」「サウナ展」など

2026年に全国で開催される展覧会から、ルネ・ラリック、エイドリアン・バーグ、サンリオ、ジブリ、サウナなど注目企画をピックアップする。

【北海道/1〜4月】「0歳からのげいじゅつのもり」(札幌芸術の森美術館)

札幌芸術の森では、雪の多い季節に子供たちがアートに親しめる場として「0歳からのげいじゅつのもり」展を開催してきた。約7年ぶりとなる今回は、第1回以来となる札幌芸術の森美術館展示室に会場を戻して実施される。芸術の森のコレクションを中心に、0歳から大人まで楽しめる空間を構成し、鑑賞と体験を通して、学びと遊びが重なる時間を提供する。

会場:札幌芸術の森美術館
会期:1月17日〜4月12日

【青森県/1月〜5月】「寺山修司原作・バロン吉元劇画『あゝ、荒野』原画展」 (後期)(三沢市寺山修司記念館)

1964年から約1年半にわたり連載された寺山修司の小説『あゝ、荒野』は、高度経済成長期の東京・新宿を舞台に、急速に変貌する都市の陰で生きる人々の姿を描いた作品である。編集者・中平卓馬とともに街を歩き、雑踏に潜む孤独や葛藤を掬い上げた本作は、1966年に単行本化された寺山唯一の長編小説だ。その物語は約60年を経て、森山大道の写真とともに再構成され、漫画家・バロン吉元を20年ぶりの連載へと突き動かした。寺山の視線とバロンの表現が交差する『あゝ、荒野』は、いま再び現代に問いを投げかける。

会場:三沢市寺山修司記念館
会期:1月4日〜5月31日

【青森県/4月〜9月】「日比野克彦 ひとり橋の上に立ってから、だれかと舟で繰り出すまで」(八戸市美術館)

2025年に水戸芸術館で開催された「日比野克彦 ひとり橋の上に立ってから、だれかと舟で繰り出すまで」が、八戸市美術館に巡回する。本展は、「ひとり」から「だれかと」へとつながりを求めてきた日比野克彦の芸術実践をたどる展覧会である。1980年代のダンボール作品に始まり、関係性を軸とするアートプロジェクトや、社会と結びつく近年の活動までを、アーティストとしての一貫した姿勢としてとらえる。絵本や漫画も交えながら、日比野の広がり続ける表現の現在地を紹介する。

会場:八戸市美術館
会期:4月18日〜9月23日

【青森県/6月〜11月】「⾵間サチコ展:⽅丈ルームの1000⾥眼」(弘前れんが倉庫美術館)

木版画で知られる風間サチコは、近代化によって変容してきた日本社会に目を向け、その矛盾や皮肉を鋭い視点で描いてきた。本展は、作家にとって東北初の個展である。近年手がけてきた大型木版画に加え、青森の景勝地の風景と物語世界を重ね合わせた新作絵画を発表する。色彩豊かな画面を通して、これまでの実践を踏まえつつ、新たな表現領域へと踏み出す試みとなる。

会場:弘前れんが倉庫美術館
会期:6⽉5⽇〜11⽉15⽇

【青森県/12月〜2027年5月】「スティーヴ・ビショップ展(仮称)」(十和田市現代美術館)

映像・音響・彫刻を組み合わせた没入型インスタレーションによって、不在や記憶といった目に見えない主題を扱ってきたロンドン在住のアーティスト、スティーヴ・ビショップ。鑑賞者の身体感覚や記憶に働きかけながら、現代における「実存」の意味を問い続けてきた。本展は、日本の美術館では初となる個展であり、初期の代表作から世界初公開となる最新作までを紹介する。

会場:十和田市現代美術館
会期:12⽉5⽇〜5⽉9⽇[予定]

【岩手県/1〜3月】「レオ・レオーニと仲間たち」(岩手県立美術館)

『スイミー』や『あおくんときいろちゃん』で知られるレオ・レオーニは、絵本のみならず、絵画やデザインなど多彩な分野で活躍した20世紀を代表する表現者である。本展では、ヨーロッパとアメリカを往来しながら越境的な創作を続けたレオーニの活動を、同時代のアーティストとの関係とともに紹介する。あわせて多数の絵本原画を展示し、長年にわたる絵本制作の軌跡をたどる。

会場:岩手県立美術館
会期:1月17日〜3月22日

【福島県/1〜2月】「特集展示 絵画の臨界点―若松光一郎、鎌田正蔵のフォルム―」(福島県立美術館)

本展では、福島の洋画界を牽引した若松光一郎と鎌田正蔵の作品を紹介する。東京美術学校の同級生であったふたりは、戦後それぞれの拠点で制作を続けながら、新たな絵画表現を追求してきた。若松はコラージュへ、鎌田は具象と抽象のあいだを往還する表現へと展開する。本展は、両者の交流と作風の変遷を通して、具象と抽象が交差する表現の「臨界点」をとらえる。

会場:福島県立美術館
会期:1月10日〜2月1日

【茨城県/2月〜4月】「藤田嗣治 絵画と写真」(茨城県近代美術館)

エコール・ド・パリを代表する画家・藤田嗣治は、早くからカメラを制作に取り入れ、数多くの写真を撮影していた。写真はたんなる記録にとどまらず、絵画表現を支える重要な手がかりでもあった。また、オカッパ頭や丸眼鏡といった独特の装いによって自らのイメージを演出し、同時代の写真家たちの被写体ともなっている。本展は「写真」を軸に、〈撮る藤田〉と〈撮られる藤田〉の両面から、その絵画表現を再考する世界初の試みだ。

会場:茨城県近代美術館
会期:2月10日〜4月12日

【群馬県/1月〜3月】「5つの部屋 2026」(高崎市美術館)

5つの展示室にそれぞれ異なるテーマを設け、多様な表現を紹介する展覧会「5つの部屋」。4回目となる今回は、「三次元の部屋」「線の部屋」「シンメトリーの部屋」「光の部屋」「彼女の部屋」という5つの視点から、コレクションを読み解く。彫刻や線描、構図、光、女性表現といった切り口を通して、作家ごとの思考や描法が際立ち、各室はそれぞれ異なる表情をもつ小さな宇宙となる。展示を巡りながら、自身に響く部屋や作品を見つけてほしい。

会場:高崎市美術館
会期:1月10日〜3月15日

【群馬県/1月〜3月】「向井山朋子 Act of Fire」(アーツ前橋)

向井山朋子は、音楽、映像、パフォーマンス、インスタレーションを横断し、身体や記憶に深く作用する表現を続けてきた作家である。本展は、美術館では初となる大規模個展で、アーツ前橋の6つのギャラリーを回廊状の地下劇場に見立て、代表作と新作を再構成する。《wasted》や《nocturne》、最新作《ここから》などを通じて、喪失や抵抗、怒りといった感情を火のイメージに重ね、ジェンダーや災害、暴力と向き合う。断片的な映像と音が連なる空間は、鑑賞者に私と世界の関係を問いかける体験の場となる。

会場:アーツ前橋
会期:1月24日〜3月22日

【神奈川県/2月〜5月】「福田尚代 あわいのほとり」(神奈川県立近代美術館 鎌倉別館)

美術家・福田尚代は、「世界は言葉でできている」という思索を軸に、言葉と造形を往還する制作を続けてきた作家。言葉を小さな「粒子」として捉え、分解や再構成を通して未知の風景を立ち上げるその試みは、回文作品や詩集として結実するいっぽう、本や栞、手紙など言葉に関わる物を素材とした彫刻にも展開されてきた。削り、切り、縫うことで姿を変えたそれらの造形は、生と死、存在と消滅の「あわい」に静かに光を当てる。本展は、初期から新作までの主要作と空間を生かしたインスタレーションによって、福田尚代の思考と表現の核心に迫る個展。

会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
会期:2月21日〜5月17日

【神奈川県/6月〜2027年4月】「開館 25周年記念 没後100年 モネ×現代アート」(ポーラ美術館)

ポーラ美術館は、印象派を代表する巨匠クロード・モネの油彩画19点を所蔵している。それらは、セーヌ河の水辺やサン=ラザール駅、行楽地、海辺などを描いた風景画や、ロンドンやヴェネチアの連作、「睡蓮」の連作など、モネの初期から晩年を網羅するアジア最大のコレクションだ。本展では、モネの没後100年と同館の開館25周年を記念し、このコレクションを一堂に展観。国内外の現代アーティストたちの表現とともに、未来に向けて紹介する。

会場:ポーラ美術館
会期:6月17日~2027年4月7日

【神奈川県/8月〜11月】「マリー・アントワネット・スタイル」(横浜美術館)

本展は、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館で企画された展覧会で、同館での開催を経て世界巡回が予定されている。日本では横浜美術館が唯一の会場となり、マリー・アントワネットの時代に生まれたドレスや宝飾、家具などを通して、王妃が打ち立てた革新的な「スタイル」とその人物像に迫る。あわせて、彼女の美意識がどのように受け継がれ、現代のクリエイターにまで影響を与えてきたのかを探る。数多くのフィクションの題材ともなってきた王妃のファッショナブルな魅力を、あらためて見つめ直す。

会場:横浜美術館
会期:8月1日〜11月23日

【千葉県/1月〜2月】「千葉市美術館コレクション選」(千葉市美術館)

千葉市美術館のコレクションは、「千葉市を中心とした房総ゆかりの作品」「近世から近代の日本絵画と版画」「1945年以降の現代美術」という3つの収集方針に基づいて形成されている。本展示では、約1万点におよぶ所蔵品の中から、各方針を代表する作品を紹介する。展示は約1ヶ月ごと(現代美術は約3ヶ月ごと)に入れ替えられ、コレクションの多彩な魅力とそのハイライトを楽しめる構成となっている。

会場:千葉市美術館
会期:1月7日〜2月1日

【千葉県/1月〜3月】「ロックフェラー・コレクション 花鳥版画展 北斎、広重を中心に」(千葉市美術館)

ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(RISD)は、1877年創立の美術大学であり、付属美術館には約4000点に及ぶ日本美術コレクションが所蔵されている。なかでも、アビー・オルドリッチ・ロックフェラーが寄贈した花鳥版画を中心とする浮世絵コレクションは、質・量ともに特筆すべき存在だ。本展は、その膨大な所蔵品から選び抜かれた約160点を紹介するものだ。1990年の「ロックフェラー浮世絵コレクション展」から35年を経て、最新の研究成果を踏まえ、新たな視点で再構成される。葛飾北斎や歌川広重の時代に花開いた花鳥版画の魅力を、まとまって鑑賞できる貴重な機会となる。

会場:千葉市美術館
会期:1月17日〜3月1日
ミューぽんで100円OFF!(3名様まで割引)

【新潟県/3月〜5月】「描く人、安彦良和」(新潟県立近代美術館)

『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインおよびアニメーションディレクターを務め、『アリオン』『巨神ゴーグ』などのアニメ監督としても活躍してきた安彦良和。さらに、『王道の狗』『乾と巽―ザバイカル戦記―』といった、日本の古代史・近代史を題材とする歴史漫画でも独自の世界を築いてきた。本展は、安彦良和の約50年にわたる創作活動を振り返る回顧展である。初公開資料を含むアニメ制作時の貴重な資料、カラーイラスト、漫画原稿など800点以上を通して、その表現の魅力と歩みを紹介する。

会場:新潟県立近代美術館
会期:3月7日〜5月24日

【富山県/1月〜3月】富山芳男 「存在を求めて」(黒部市美術館)

黒部市にゆかりのある作家を紹介する「Kurobe Art Research」第3回として、黒部市生地出身の画家・富山芳男を取り上げる。18歳で素描を学び始め、上京後に太平洋美術学校で研鑽を積んだ富山は、「自然の神と自己の存在」を主題に精神性の高い絵画表現を追求した。日展や自日会で発表を重ね、晩年は飯能の自然の中で制作を続け、「存在についての習作」と題した作品群を残している。本展では、黒部市および黒部市美術館所蔵作品を中心に、その画業を展示する。

会場:黒部市美術館
会期:1月17日〜3月22日

【富山県/2月〜4月】「ハッチポッチ 藤枝リュウジの世界」(富山県美術館)

イラストレーター、アートディレクターとして半世紀以上にわたり活躍を続ける藤枝リュウジ。絵本や装幀、広告、テレビ番組まで幅広い分野で親しまれてきた。1996年に放送開始したNHK教育テレビのパペット番組『ハッチポッチステーション』をはじめ、『クインテット』『フックブックロー』などのシリーズは、ポップで温かみのあるデザインによって世代を超えて支持を集めている。また、HB Galleryでの個展を30回以上重ね、継続的に新作を発表してきた。本展は、イラストレーションとアートディレクション作品あわせて500点以上を紹介する、初の大規模展覧会だ。

会場:富山県美術館
会期:2月7日〜4月5日

【石川県/2月〜3月】「没後40年 鴨居玲展 -見えないものを描く-」(石川県立美術館)

金沢に生まれ、宮本三郎に学びながら、生涯を通して「人間とは何か」を描き続けた画家・鴨居玲。「酔っ払い」や「おばあさん」に代表される人物像は、人間の性や内面を象徴する重要なモチーフであった。スペインやパリでの生活を経て確立した画風は、貧しさや孤独を抱える人々の姿を通して、人生の悲哀を静かに浮かび上がらせる。鴨居にとっての写実とは、目に見える現実の再現ではなく、「見えないもの」を描き出す行為であった。本展は、鴨居が選び続けたモチーフに焦点を当て、その芸術に迫るとともに、回顧展では初出となる挿絵原画約90点を紹介する。

会場:石川県立美術館
会期:2月11日〜3月15日

【石川県/3月〜6月】「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」(国立工芸館)

ルネ・ラリックは、ジュエリーとガラスの両分野で活躍したフランスの工芸作家である。19世紀末から20世紀前半にかけて流行したアール・ヌーヴォー、アール・デコという美術様式の中で、ラリックは優美な曲線を生かしたジュエリーから、透明感と色彩を備えたガラス作品へと表現の幅を広げた。花瓶や香水瓶、カーマスコットなどに見られる造形は、時代の感性を鮮やかに映し出している。本展では、国立工芸館に寄託された井内コレクションを中心に、ラリックの代表作を紹介する。あわせて、エミール・ガレやドーム兄弟といった同時代の工芸・デザイン作品も展示し、フランス装飾美術の豊かな広がりを伝える。

会場:国立工芸館
会期:3月20日〜6月14日

【静岡県/1〜3月】「日本中の子供たちを笑顔にした絵本作家 かがくいひろしの世界展」(静岡市美術館)

累計発行部数1000万部を超え、子供たちに広く親しまれてきた絵本「だるまさん」シリーズの作者、かがくいひろし。50歳で絵本作家としてデビューし、病により急逝するまでのわずか4年間に16冊の絵本を生み出した。特別支援学校の教員として培った経験と実感を土台に、誰もが笑顔になれる表現を追求した点に、かがくい作品の大きな魅力がある。没後初の大規模回顧展となる本展では、全16作品の絵本原画をはじめ、アイデアノート、教員時代の映像記録、未完のラフ作品など貴重な資料を通して、その創作の軌跡と絵本の豊かな世界に迫る。

会場:静岡市美術館
会期:1月10日〜3月22日

【静岡県/1月〜3月】「中村宏展 アナクロニズム(時代錯誤)のその先へ」(静岡県立美術館)

浜松市出身で、日本の戦後美術を代表する画家である中村宏を包括的に紹介する大規模回顧展。表現が急速に多様化していく戦後美術のなかで、中村は70年以上にわたり「描くこと」にこだわり、絵画制作を続けてきた。1950年代半ばのルポルタージュ絵画をはじめ、1960〜70年代の時代精神を映し出したセーラー服姿の女学生や機関車をモチーフとする作品など、代表作を中心に構成される。あわせて、映画や漫画からの影響、同時代の芸術家との交流にも触れながら、1970年代以降の絵画表現を含め、中村芸術の全体像をとらえ直す。

会場:静岡県立美術館
会期:1月20日〜3月15日

【長野県/1月〜3月】「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」(松本市美術館)

ハローキティやマイメロディ、リトルツインスターズなど、これまで450以上のキャラクターを生み出してきたサンリオ。60年を超えるその歩みは、世界で共有される言葉となった「カワイイ」文化の形成と重なっている。本展では、初公開となるキャラクター原画や当時のグッズなどの貴重な資料を通して、創業から現在に至るまでの軌跡を辿りながら、時代を超えて愛され続けるキャラクターに込められたサンリオの思想に迫る。日本発の「カワイイ」文化がどのように育まれてきたのかを体感できる。

会場:松本市美術館
会期:1月21日〜3月29日

【長野県/2月〜4月】「トーベとムーミン展 ~とっておきのものを探しに~」(長野県立美術館)

2025年は「ムーミン」小説の出版80周年にあたる。これを記念し、フィンランドのヘルシンキ市立美術館(HAM)の協力のもと、「トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~」が開催される。「ムーミン」の生みの親であるトーベ・ヤンソンは、絵画や風刺画、漫画、小説など多彩な分野で創作を行った。本展では、初期の油彩画や「ムーミン」シリーズの原画・スケッチなど約300点を通して、その創造の広がりと作品世界を紹介する。

会場:長野県立美術館
会期:2月7日〜4月12日

【愛知県/1〜3月】「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(愛知県美術館)

約10年という短い画業のなかで、油彩や素描など2000点余りの作品を残したフィンセント・ファン・ゴッホ。その死後、作品の大半は弟テオ、さらにその妻ヨハンナによって大切に守られ、展覧会や出版を通じて世に広められた。のちに息子フィンセント・ウィレムが財団設立に尽力し、コレクションは現在へと受け継がれている。本展では、ファン・ゴッホ美術館所蔵の作品30点以上と、貴重な手紙を通して、家族が注いだ深い愛と敬意に光を当てる。

会場:愛知県美術館
会期:1月3日〜3月23日

【愛知県/1〜3月】「没後50年 髙島野十郎展」(豊田市美術館)

日本美術史において特異な位置を占め、近年あらためて注目を集める洋画家・髙島野十郎。久留米に生まれ、東京帝国大学卒業後に画家の道を選び、「蝋燭」や「月」といった主題を、静謐な写実表現で描き続けた。その作品は、見る者の内面に深く静かな余韻を残す。ゆかりの地・愛知県で初開催となる本展は、過去最大規模の回顧展である。自らの理想と信念に忠実であり続けた野十郎の芸術観と、その画業の全体像に迫る。

会場:豊田市美術館
会期:1月6日〜3月15日
ミューぽんで100円OFF!(1名様まで割引)

【愛知県/3月〜6月】「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」(名古屋市科学館)

生命誕生から40億年のあいだ、地球では幾度も大量絶滅が起きてきた。小惑星衝突や火山活動などによって多くの生物が姿を消したいっぽう、生命はそのたびに新たな進化を遂げ、多様性を広げてきた。大量絶滅は、生命の歴史における転換点でもあったのである。本展では、規模の大きかった5回の大量絶滅事変「ビッグファイブ」に注目し、化石や岩石に残された証拠を手がかりに、生き物たちの生存をかけた進化の歩みを紹介する。

会場:名古屋市科学館
会期:3月20日〜6月14日

【岐阜県/1〜3月】篠田桃紅 「金と銀 -光の彩り」(岐阜現代美術館)

前衛書から墨による抽象表現を探求してきた篠田桃紅にとって、1956年から約2年間の渡米は大きな転機であった。前衛書と欧米の抽象芸術が交差するなかで、水墨による独自の抽象表現が国際的な評価を得るいっぽう、墨や日本の風土が自身の制作に不可欠であることを再認識する。帰国後の1970年代以降、金や銀を取り入れた作品では、抑制された墨線に装飾性と時間性が重なり、より洗練された表現が生まれた。本展では、墨の濃淡に金銀を用い、多様な表現を試みた作品を紹介する。

会場:岐阜現代美術館
会期:1月9日〜3月27日

【岡山県/1月〜3月】「美と祈り—近現代日本美術にみるキリスト教」(岡山県立美術館)

戦国期に伝来したキリスト教は、禁教期を経て近代以降に再受容され、日本美術に多様な影響を与えてきた。聖書の物語や祈りの感情は、信仰の有無を越えて芸術家の創作に息づき、大正期にはキリシタン史への関心から、弾圧や殉教を主題とする作品も生まれた。本展では、山下りんの聖像画をはじめ、青木繁、小磯良平、舟越保武、長谷川路可らの作品を紹介する。信仰に根ざす表現と歴史へのまなざしを通して、近現代日本美術におけるキリスト教の文化的意義をとらえ直す。

会場:岡山県立美術館
会期:1月9日〜3月1日

【広島県/1月〜4月】「エイドリアン・バーグ:無限の庭園」(広島市現代美術館)

広島市現代美術館では、イギリスの画家・エイドリアン・バーグの日本初個展「エイドリアン・バーグ:無限の庭園」を開催する。バーグは生涯にわたり風景画を描き続け、とりわけ1960年代以降、アトリエを構えたリージェンツ・パークを主題に、時間や空間を重ね合わせる独自の絵画表現を確立した。庭園や旅先の風景へと主題を広げながら深化したその探究は、自然の移ろいそのものをとらえる試みでもあった。本展は、初期作から晩年作までを通して、約50年に及ぶ画業を紹介する国内初の機会である。

会場:広島市現代美術館
会期:1月24日〜4月12日

【広島県/3月〜6月】「フィンランド スピリット サウナ」(広島市現代美術館)

日本でも定着したサウナ文化の起源は、約2000年前のフィンランドにある。精霊をもてなすと繁栄がもたらされるという民話がいまも息づくこの地で、サウナは社交の場として発展し、生活文化に深く根付いてきた。本展では、サウナの歴史や思想をひもとくとともに、アルヴァ・アアルトをはじめとする北欧デザイナーとサウナの関わりを紹介し、その文化的広がりに迫る。

会場:広島市現代美術館
会期:3月14日〜6月28日

【福岡県/1月〜3月】浦川大志 「スプリット・アイランド」(福岡市美術館)

福岡を拠点に、デジタルネイティブの感覚を絵画として表現してきた作家・浦川大志の近作・新作を紹介する。インターネット以後の世界における「風景」と向き合ってきた浦川は、情報や視覚体験が交錯する現代の感覚を、独自の画面構成で描き出してきた。あわせて、2階コレクション展示室ロビーの壁面にて公開制作を行い、その成果を3年間にわたり展示する。福岡市美術館の幅13メートルに及ぶパノラマ画面に、作家はいかなる風景を立ち上げるのか、その過程と変化にも注目したい。

会場:福岡市美術館
会期:1月6日〜3月22日

【福岡県/1〜3月】「鉄と美術 鉄都が紡いだ美の軌跡」(北九州市立美術館)

1901年の官営八幡製鐵所操業開始以降、北九州市は製鉄業を軸に発展し、「鉄の都」として日本の近代化を支えてきた。同時に、鉄道の起点として工業と結びつきながら都市は拡張し、ものづくりの技術と誇りを育む土壌のなかで、多様な芸術文化も生まれてきた。本展は、鉄をめぐる北九州市の歴史と記憶を、美術作品や美術活動を通してたどるものである。重工業都市としての歩みのなかで育まれた文化の実像と、その意義をあらためて見つめ直す機会となる。

会場:北九州市立美術館
会期:1月4日〜3月15日

【大分県/1〜2月】「20世紀北欧デザインの巨匠 スティグ・リンドベリ展」(大分市美術館)

スウェーデンの陶芸家・デザイナー、スティグ・リンドベリは、20世紀北欧デザインを代表する存在だ。テーブルウェアをはじめとする数々のデザインは世界中で親しまれ、またリサ・ラーソンら後進を見出し育てた師としても知られている。本展では、日本でも人気の高い食器に加え、ファイアンスや一点もののアートピース、テキスタイル、絵本の挿絵、スケッチなど、多彩な仕事を紹介する。北欧デザインのパイオニアとしての功績とともに、日本ではあまり注目されてこなかった側面も含め、リンドベリの創造の広がりと魅力を立体的に浮かび上がらせる。

会場:大分市美術館
会期:1月9日〜2月15日

【大分県/1〜3月】「金曜ロードショーとジブリ展」(大分県立美術館)

高畑勲や宮崎駿らによる名作を世に送り出してきたスタジオジブリ。その作品が幅広い世代に親しまれるようになった背景には、日本テレビの映画番組「金曜ロードショー」の存在があった。本展では、「金曜ロードショー」の歩みを同時代の資料とともにたどりながら、スタジオジブリ作品の魅力をあらためて見つめ直す。あわせて、作品世界に没入できる体験型展示も展開し、驚きと発見に満ちた空間を楽しむことができる。

会場:大分市美術館
会期:1月17日〜3月31日

【沖縄/2〜3月】「つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人―たとえば、『も』を何百回と書く。」(沖縄県立博物館・美術館)

日本語では「生の芸術」とも訳されるアール・ブリュットは、1940年代にフランスの画家・ジャン・デュビュッフェ が提唱した美術概念である。本展では、滋賀県立美術館に寄贈されたコレクションを中心に、沖縄県立博物館・美術館所蔵作品を含む、45人+1人のつくり手による約450点を紹介する。同じ文字や記号を繰り返し描く行為など、強い衝動とこだわりから生まれた表現を通して、既存の枠組みにとらわれない創作の力を浮かび上がらせる。

会場:沖縄県立博物館・美術館
会期:2月22日〜3月29日

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