
左上から時計回りに:「ジブリパーク展」、「フォンタネージ―イタリアの光・心の風景」、「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち」、「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」
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国際的に活動しながら、ときにその歩みを交錯させてきた「関西ニューウェーブ」を代表する3人のアーティスト、森村泰昌、ヤノベケンジ、やなぎみわ。本展は、3人が再び大阪で邂逅する展覧会。過剰なまでのエネルギーを放つ3人が美術館を舞台に表現をぶつけ合うとき、「消滅せよ。」という言葉の先に何が見えてくるのか。驚異に満ちた関西アートシーンのクライマックスに立ち会う機会となるだろう。レポートはこちら。
会場:大阪中之島美術館
会期:4月25日〜7月20日
「おそらくルノワールは悲しい絵を一度も描かなかった唯一の偉大な画家でしょう」。フランスの小説家オクターヴ・ミルボーが残したこの言葉のように、ピエール=オーギュスト・ルノワールは60年におよぶ画家生活のなかで多様な主題を一貫して温かく愛情に満ちた眼差しで描き続けた。ルノワール自身も、絵画は「愛すべきもの」「愉しく、美しいもの」であるべきだと述べている。本展では生誕185年を記念し、山王美術館のコレクション約50点を一堂に展示し、その画業をたどる。
会場:山王美術館
会期:3月1日〜7月31日
竹久夢二は、メランコリックな表情を湛えたしなやかな女性像や可憐な少女、愛くるしい子供たちを描いた大正ロマンを代表する画家。生前に発売された絵葉書、封筒、千代紙、風呂敷など多彩なグッズは、夢二がイラストレーターでありデザイナーでもあったことを物語る。本展では、大正期のモダンなスターとして幅広い人々に親しまれた夢二の作品とともに、夢二に憧れた川西英や恩地孝四郎をはじめとする昭和期の画家・版画家たちが描き出したモダンな都市生活を紹介する。
会場:京都国立近代美術館
会期:3月28日〜6月21日
下村観山(1873〜1930)は現在の和歌山市出身の日本画家。やまと絵、琳派などの伝統技法を消化しながら、イギリス留学で得た西洋絵画の技法を融合した独自の表現で近代日本画の地平を切り拓いた。西日本では45年ぶりの回顧展となる本展は、観山の画業を「生涯」「芸術」「社会」という3つの視点からひもとく。東京国立近代美術館のレポートはこちら。
会場:和歌山県立近代美術館
会期:5月30日〜7月20日
本展は、伊藤若冲の名作《菜蟲譜》と、近年新たに発見された《果蔬図巻》を同時に展示する企画展。《果蔬図巻》は、若冲ならではの色彩で多様な野菜と果物を描いた絵巻で、2023年に発見され福田コレクションに収蔵された。本展では、新出作品10点を含む初期から晩年までの約40点を一堂に展示し、若冲絵画の魅力をたどる。
会場:福田美術館
会期:前期(4月25日~7月5日)、後期(6月3日~7月5日)
ミューぽんで100円OFF!
本展は、2006年から4年間にわたり兵庫県立美術館の館長を務めた美術評論家・中原佑介に焦点を当てた展示。国内外の戦後美術を独自の視点で切り取ってきた中原の言葉をたどりながら、同館のコレクションを紹介する。あわせて、中原の日本近代に関する著作をひもときながら紹介される近代洋画コレクションも見逃せない。
会場:兵庫県立美術館
会期:4月28日〜9月23日
本展は、1980年代後半から2000年代初頭にかけて制作された英国美術に焦点を当てる展覧会。当時「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たちによる、大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとした独創的な作品を紹介する。約50名の作家によるおよそ90点の作品を通じて、90年代の英国美術創作の軌跡を検証する。レポートはこちら。あわせて「特集:YBA 90s英国美術は、いま何を語るのか」もチェックしてほしい。
会場:京都市京セラ美術館
会期:6月3日〜9月6日
ミューぽんで200円OFF!
福富太郎は1964年の東京オリンピック開催による好景気を背景に、全国各地にキャバレーを展開した実業家であると同時に、独自の審美眼で数多くの美術品を蒐集していた。知名度に頼らず自身の眼で作品を選び、美術に関する積極的な情報発信にも取り組んだことからそのコレクションの重要性が注目されている。本展では、福富コレクションの全体像を提示する。美術史家・山下裕二を監修に迎え、鏑木清方の10数点をはじめ、明治から昭和40年代までの油彩画など絵画作品80余点が展示される。
会場:滋賀県立美術
会期:7月3日~8月30日
フィンランド生まれのマリメッコは、ファッションやインテリアの枠を超え、新しいライフスタイルとコンセプトを提案するデザインハウス。1951年の創業以来、3500種類以上の独自のプリントデザインを生み出し、日本でも世代を超えて長く愛されている。本展は、多様な年代のドレス、アートワーク、ファブリックを通じて、マリメッコの創造の美学と受け継がれたプリントメイキングの技法に多角的に光を当てる。会場では、アートユニット・plaplaxによるマリメッコの制作プロセスをとらえた映像作品と、デザイナー・皆川明によるインスタレーションも展示される。ニュースはこちら。
会場:京都府京都文化博物館
会期:7月4日~9月6日
カール・ヴァルザーは20世紀前半に活躍したスイスの芸術家。優美な線や色彩に深い意味を潜ませた独自の画風と、視覚芸術、舞台、出版文化を横断する総合的な創造活動が近年再び注目を集めている。1908年には日本を訪れ、明治期の風俗や風景も描いた。本展はヴァルザーの日本初の回顧展であり、出品作すべてが日本初公開となる。絵画や素描など約150点を通して、その多角的な創作の魅力に迫る。東京ステーションギャラリーのレポートはこちら。
会場:大阪中之島美術館
会期:7月4日〜9月27日
本展は、ヨーロッパ有数の質と量を誇るドイツ・ケルン市のヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団のコレクションより、フランス印象派とその前後に焦点を当てる展覧会。伝統と新しい芸術のあいだで葛藤したマネやコロー、光の表現を追求したモネやルノワール、理論的に美を追求したセザンヌやシニャック、個人の感性を色彩で解放したマティスやユトリロまで、時代を彩った画家たちが一堂に集う。マネの《アスパラガスの束》やゴッホの《跳ね橋》など42名の画家による70点を通して、近代絵画の潮流とその革新の軌跡をたどる。ニュースはこちら。
会場:あべのハルカス美術館
会期:7月4日~9月9日
『水滸伝』は、『三国志演義』『西遊記』『金瓶梅』と並ぶ中国四大奇書のひとつで、明時代に成立した武侠小説。本展は、『水滸伝』を軸に北宋から清の中国美術と江戸から現代の日本美術を包括的に展観する。多彩な作品や資料を通じて各時代の世相、思想、理想をひもとき、現代への示唆を探る。
会場:大阪市立美術館開館
会期:7月11日~9月6日
幕末・明治期に活躍した絵師・河鍋暁斎(1831〜89)。神仏画から戯画、動物画、妖怪画と手がけた作品は多岐にわたり、独自の画技と発想で知られる。本展では、世界有数の暁斎コレクションを持つイスラエル・ゴールドマンの所蔵作品より、日本初出品の肉筆画や保存状態の良い版画など約100点を紹介する。
会場:神戸市立博物館
会期:7月11日〜9月23日
2022年に愛知県に開園したジブリパークの“いま”を伝える展覧会。お馴染みのジブリ作品に登場するキャラクターとの出会いを楽しめる、「移動遊園地のような」空間になるという。体験型展示や貴重な資料展示に加え、大人も子供も想像力の世界へ飛び込める貴重な機会になりそうだ。ニュースはこちら。
会場:ATCギャラリー
会期:7月18日~9月26日
19世紀イタリアの画家アントニオ・フォンタネージ(1818〜82)は、スイス、フランス、英国などヨーロッパ各地に滞在し、バルビゾン派やターナーらから影響を受けながら詩情豊かな独自の風景画を生み出した。本展は、光と自然への貪欲な関心をもとに風景画を生涯描き続けたフォンタネージの、初期から晩年に至る作品群を概観する。ニュースはこちら。
会場:京都国立近代美術館
会期:7月18日〜10月4日
「南都仏画(なんとぶつが)」とは、南都と呼ばれた奈良に古代から受け継がれた仏教絵画のこと。本展は、南都仏画の歴史を仏画・仏像の名品とともにたどる初の試みだ。米国・ボストン美術館と奈良国立博物館の国際共同企画として、ボストン美術館が所蔵する南都ゆかりの仏画が一挙里帰りする点も見どころのひとつ。幻の名画と仏像が一堂に会する。
会場:奈良国立博物館
会期:7月18日~9月13日
江戸時代後期に活躍した浮世絵師・歌川国芳(1797〜1861)は、ジャンルにとらわれず当時の江戸っ子たちを喜ばせる作品を生み出し続けた。本展は、「相馬の古内裏」「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」「其まゝ地口猫飼好五十三疋」をはじめとする200点を6つのジャンルに分けて紹介し、国芳の多彩な表現の魅力に迫る。
会場:京都市京セラ美術館
会期:7月18日~9月23日
笹本晃はニューヨークを拠点に、パフォーマンス、インスタレーション、映像など多様なメディアを横断しながら表現活動を行い、空間に身体を介在させる即興的パフォーマンスで国際的に高く評価されている。本展では、初期の代表作からキネティックな要素が強まる最新作まで、ユーモアと実験精神に満ちた笹本の創作を紹介する。東京都現代美術館のレポートはこちら。
会場:国立国際美術館
会期:7月19日〜11月3日
17世紀オランダ絵画を代表するフェルメールの最高傑作のひとつ、《真珠の耳飾りの少女》を中心とした展覧会。日本での本作の公開は14年ぶりとなり、おそらく最後の機会となるだろう。フェルメール最初期の作品《ディアナとニンフたち》と、同時代のオランダ絵画の名品もあわせて紹介される。ニュースはこちら。
会場:大阪中之島美術館
会期:8月21日〜9月27日
本展は、ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアに伴って毎年開催される児童書のためのイラストレーション・コンクールの入選作品展。本コンクールでの入選を機に作家としての一歩を踏み出す人も多く、絵本作家の登竜門として長年続いている。あわせて、2025年にSM出版賞を受賞したウクライナ出身のマリア・ハイドゥクの作品やラガッツィ賞選出の日本の絵本原画も特別展示され、世界各地のイラストレーターたちの表現を楽しめる。
会場:西宮市大谷記念美術館
会期:8月22日~10月18日
染織芸術のパイオニア、山鹿清華の40年ぶりとなる回顧展。デザイン、素材の選択、制作までを作家自身が一貫して手がける「手織錦」を生み出し、染織を美術表現として切り拓いた作家の歩みを紹介する。祇園祭のタペストリーや、建築家・村野藤吾との協働による空間装飾など、代表作と資料を通してその知られざる創作の軌跡をたどる。
会場:京都市京セラ美術館
会期:9月19日〜12月20日
ジョルジュ・ルオーは20世紀フランスを代表する画家。若き日の作品にはレンブラントの影響が見られ、20世紀に入る頃には、骨太の輪郭線と宝石のような色彩による独自の画風を確立する。本展では、キリスト、娼婦、道化、サーカス芸人などを描きながら、社会の片隅に生きる人々へ深いまなざしを注いだルオーの表現を紹介する。
会場:アサヒグループ大山崎山荘美術館
会期:9月19日~12月6日
14世紀初めに制作された、現存最古の春画《稚児草紙》を初公開する展覧会。長らく醍醐寺に伝わり「幻の作品」とも呼ばれてきた本作は、2025年に福田コレクションに加わった。僧侶と稚児の愛の行為に詞書が添えられ、穏やかな色彩、ユーモラスな人物表現、想像を誘う物語性が見どころとなる。あわせて、江戸から明治にかけての春画11点も紹介する。
会場:福田美術館
会期:9月19日〜2027年1月17日
北海道・日高山脈を源流とし、太平洋へ注ぐ沙流川流域に焦点を当てる展覧会。この地域には、先史時代から現代にいたるまでの実物資料や記録が豊富に残り、文化伝承の中心地のひとつとして知られる。本展では、時代や製作者、使用者が明らかな資料を、写真や文書とともに紹介し、それらが生み出された時代と人々の歩みを照らし出す。
会場:国立民族学博物館
会期:9月25日~12月15日
具体美術協会の創立会員として知られる上前智祐の展覧会。具体解散後もその精神を受け継ぎ、絵画、縫い、オブジェ、版画など多様な技法を通して、独自の美を生涯にわたり追求した。本展では、上前の創作を特徴づける縫い作品に焦点を当て、初期の具象絵画から後年の非具象絵画、オブジェ、版画までを展観する。
会場:BBプラザ美術館
会期:9月15日〜11月8日
スタジオジブリの作品に通底する、善悪を二分しない多義性や、答えを急がない余白に注目する展覧会。鈴木敏夫と禅僧による対談をまとめた書籍『禅とジブリ』を原点に、ジブリ作品を禅的なまなざしから読み解く。作品の世界を通して、「分けない」「決めつけない」「ありのまま観る」という禅の思想に触れる体感型の展覧会となる。ニュースはこちら。
会場:京都市京セラ美術館
会期:10月3日〜12月6日
20世紀アメリカ具象絵画を代表する画家、アンドリュー・ワイエスの展覧会。ワイエスの作品には、窓やドアなど、内と外を分ける「境界」を思わせるモチーフがたびたび登場する。本展では、その境界の表現に着目し、私的な記憶や孤独、風景へのまなざしが交差するワイエスの世界を紹介する。東京都美術館のレポートはこちら。
会場:あべのハルカス美術館
会期:10月3日〜12月6日
紫式部によって著された『源氏物語』を、美術と文化の広がりから紹介する大規模展。光源氏をめぐる恋愛模様や人生模様は、後世に読み継がれるなかで、絵画、工芸、写本、芸能など多彩な表現を生み出してきた。本展では、源氏物語にまつわる絵画や工芸品、写本、注釈類など約250点を紹介する。京都国立博物館での源氏物語展は、約50年ぶりの開催となる。
会場:京都国立博物館
会期:10月6日〜11月29日
1976年に放送を開始したNHK「日曜美術館」の50年を記念する展覧会。番組に登場してきた120点を超える名品を、5つの章で紹介する。過去の放送から厳選した出演者たちの言葉や高精細映像も交えながら、美術と人をつないできた番組の歩みをたどる。東京藝術大学大学美術館のレポートはこちらです。
会場:大阪中之島美術館
会期:10月10日〜12月20日
ロンドンの大英博物館が所蔵する日本美術コレクションから、江戸絵画を中心に紹介する展覧会。同館の日本美術コレクションは、海外でも有数の規模と質を誇り、19世紀後半以降、日本文化に魅了された収集家や学芸員たちによって築かれてきた。本展では、初里帰りとなる喜多川歌麿の肉筆画《文読む遊女》をはじめ、円山応挙、葛飾北斎、歌川広重らの作品を紹介する。海を越えて受け継がれてきた日本美術の名品を通して、国際的な文化交流の歴史にも光を当てる。
会場:大阪中之島美術館
会期:10月31日〜2027年1月31日
文化、思想、アイデンティティをかたち作る土台としての「言語/言葉」に注目する展覧会。翻訳技術が進化し、複数の言語を行き来できるようになった現代においても、言葉は個人の記憶や経験と深く結びついている。本展では、異なる言語や文化が交わる場所で生まれてきた対立、衝突、支配、抑圧の歴史に目を向ける。ツァオ・フェイ、ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ、ユキ・キハラ、上原沙也加らの作品を、同館の所蔵品を中心に紹介する。
会場:国立国際美術館
会期:12月1日〜2027年3月14日
本展は、スタジオジブリ作品を通じて禅に触れる「禅とジブリ」京都展(10月3日~12月6日)の後期展として開催されるもので、臨済宗の禅僧・白隠慧鶴(はくいんえかく)の作品を映像コンテンツとともに展示する。江戸時代に生きた白隠は、多数の書画を通して民衆への布教に尽力した名僧で、「臨済禅中興の祖」として知られている。もし白隠が現代に生きていたら、書画にとどまらずアニメを制作して禅の教えを伝えていたのではないか。本展は白隠の優品を展示するとともに、作品に込められた壮大で深遠なメッセージを映像で現代に表現する。ニュースはこちら。
会場:京都市京セラ美術館
会期:12月17日〜2027年1月11日
少女漫画の革新者として知られる萩尾望都の原画を、ヨーロッパへの憧れという視点から紹介する展覧会。『ポーの一族』や『トーマの心臓』など、ヨーロッパの風景や文化を背景にした作品世界に焦点を当てる。繊細な線描と豊かな物語性を通して、萩尾作品に息づく異国への想像力をたどる。
会場:アサヒグループ大山崎山荘美術館
会期:12月19日~2027年4月11日
20世紀を代表する陶芸家、ルーシー・リーの展覧会。ウィーンに生まれ、工芸美術学校で轆轤による制作に出会ったリーは、1938年にロンドンへ亡命した後も、独自の造形と色彩感覚を追求し続けた。本展では、初期から円熟期までの作品を、彼女が出会った場所、人、時代背景とともに紹介する。東西の感性を結びながら生まれた、優美なうつわの魅力に迫る。
会場:あべのハルカス美術館
会期:12月26日〜2027年3月7日