
左上から時計回りに、「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地 函館」、「モネ没後100年・開館25周年記念 あたらしい目―モネと21世紀のアート」、「第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館帰国展 毛利悠子 Recompose」、「マリー・アントワネット・スタイル」
7〜8月の夏休み期間に、全国各地の美術館や博物館、ギャラリー等で開催されている、注目の展覧会をエリア別に紹介。気になる展覧会を見つけて、夏の予定づくりに役立ててほしい。
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印象派を代表する巨匠、クロード・モネ(1840〜1926)。本展では、時代を映し出すもっとも鋭敏な「目」とも言える国内外18組の現代作家たちのまなざしを通じて、「見る」という、私たちが世界に触れるための始まりの行為をあらためて問い直しながら、モネの新たな地平を探る。レポートはこちら。
会場:ポーラ美術館
会期:6月17日~2027年4月7日
本展は、イギリス・ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館が企画した世界巡回展。横浜美術館は世界巡回の最初の地、かつ日本国内唯一の会場となる。歴史上もっともファッショナブルな王妃、マリー・アントワネットの装いやインテリアは、18世紀から現代にいたるまでファッション、デザイン、映画などに広く影響を与えてきた。アントワネット時代のドレス、宝飾、家具などをひもときながら、あらゆる点で新たな様式を打ち立てた王妃の革新性とその人物像、そして現代への示唆を紹介する。ニュースはこちら。
会場:横浜美術館
会期:8月1日〜11月23日
「路上は誰のものか」という切実な問いから、公共性と自由を再考する展覧会。過去の実践から現代都市への批評的なアプローチまでをつなぎ、ユーモアと喧騒を含んだ路上の芸術を浮かび上がらせる。都市で生きる私たちのふるまいそのものを問い返す企画だ。レポートはこちら。
会場:金沢21世紀美術館
会期:4月25日〜9月6日
1872年の湯島聖堂博覧会で初めてアイヌ資料が出品されてから、2025年の大阪・関西万博に至るまで、およそ150年にわたるアイヌ民族と博覧会との関わりを紹介する展覧会。博覧会に関わった一人ひとりの声に「声に焦点を当てて、喜びや悲しみ、経験と記憶」に加え、その時々の社会状況や、関係者の差別意識を読み解きながら、博覧会が個人にとってどのような場であったのかを問い直す。
会場:国立アイヌ民族博物館
会期:6月20日〜8月23
「共創」をテーマにしたチームラボの体験型プロジェクト。「お絵かき水族館」や「まだ かみさまが いたるところにいたころの ものがたり」など、来場者同士が作品を通して関わり合いながら世界を創り上げるインタラクティブな作品を楽しめる。
会場:北海道立函館美術館
会期:7月25日〜9月23日
風間サチコは、モノクロの木版画を通して、オリンピックや原子力をめぐる出来事から学校などの身近な風景まで、近代化によってかたち作られてきた日本社会の矛盾と違和感を独自のユーモアと批評性を交えて表現している。本展では近年の大型木版画に加え、風間が新たに取り組む油彩画を初公開。弘前で出会った一冊の本を契機に生まれた「白鳥」シリーズや、青森県内の合浦(がっぽ)公園、浅所(あさどころ)海岸といった風景をモチーフにした作品群にも注目したい。レポートはこちら。風間サチコのインタビューもチェックしてほしい。
会場:弘前れんが倉庫美術館
会期:6⽉5⽇〜11⽉15⽇
椿昇は、巨大生命体の造形を通して環境破壊や格差拡大といった社会の諸問題に問いを投げかけてきた現代芸術家。現代を生きる私たちはこうした問題を目の当たりにしながらも、あえて話題にすることを避けてしまう。同調圧力が不可避なこの社会で、自由であること(フリーダム)とはどういうことなのか。本展では、新作「ゾウ」を中心に、実態を見て見ぬふりをしがちな私たちの日常の行為や思考を問い直す。この社会でどう生きるか、自由とは何かを探求する貴重な機会となるだろう。レポートはこちら。
会場:十和田市現代美術館
会期:6⽉6⽇〜11⽉8⽇
ミューぽんで100円OFF!
広島県出身の小林徳三郎(1884~1949)。柔らかな色合いで子供たちの日常など、何気ない瞬間をとらえた作風で知られる。本展は、300点を超える作品と資料を通して、画業を振り返る初めての大規模な展覧会となる。
会場:岩手県立美術館
会期:6月20日〜8月23日
細江英公(1933〜2024)と土門拳(1909〜90)は、ともに近現代の写真界に大きな足跡を残した写真家。戦後の写真界において、両者は肉体やヌードに関心を寄せ、欧米の写真家に負けない日本独自の力強い写真表現を追求した。本展は、時代や社会に応答しながら独自の写真世界を切り拓いた細江と土門による、史上初の二人展だ。
会場:土門拳写真美術館
会期:7月17日〜10月12日
私たちの日常には言葉にならない不安や閉塞感が静かに広がり、都市もまた巨大な資本と人工物に覆われながら均一な多様性へと最適化されつつある。「ぬけみち」はこの現状から、それぞれの手つきで別回路を見出し、自身と社会をつなぐ新たなルートを立ち上げる「生きるための実践」だ。本展では、様々な領域で活動する7組の作家が作品と実践を通して「ぬけみち」を探る。
会場:アーツ前橋
会期:7月4日〜8月30日
大正から昭和にかけて独自の美意識を築いた小村雪岱の全貌に迫る回顧展。装幀、挿絵、日本画、舞台美術へとまたがる仕事を、人とのつながりから再考する構成が特徴だ。端正で静かな画面のなかに潜む緊張感と洒脱さを、まとまった規模で見られる貴重な機会となる。
会場:埼玉県立近代美術館
会期:7月11日〜9月23日
時代や地域を超えて語り継がれてきた「おとぎ話」は、妖精や魔法使い、森、変身といった象徴的な要素に彩られ、想像力を喚起する豊かなイメージを生み出し、永続的で普遍的な魅力を持っている。本展では、ヨーロッパを中心に広がってきたおとぎ話の世界が、時代の感性と響き合いながら、どのように繰り返し新たな姿をまとってきたのかを、挿絵本を中心に、美術、デザイン、ファッションの観点から多角的に読み解く。レポートはこちら。
会場:千葉市美術館
会期:6月27日〜 8月30日
ミューぽんで100円OFF!
リニューアル後の市原湖畔美術館で開催される、劇場型連続個展の第2弾。暗闇の先に広がる異世界を舞台に、笹岡由梨子が高滝ダム建設によって湖底に沈んだ村の記憶や、美術館の前身となった「水中彫刻公園」構想をもとに、新作インスタレーションを展開する。土地の歴史と物語が交差する没入型の展示空間を体験できる。
会場:市原湖畔美術館
会期:7月18日〜9月23日
ミューぽんで100円OFF!
第二次世界大戦後、東西の分断によって誕生し1990年の再統一によって消滅したドイツ民主共和国(東ドイツ)。そこで女性写真家たちがキャリアを形成し優れた芸術表現を手がけたことは、ドイツ写真史において近年まで見過ごされてきた。本展は、ライプツィヒの美術大学で修業した写真家たちを中心に、現在も活躍する主要な作家を取り上げ、近作映像や東ドイツ時代の刊行物などの資料も交えながら多様な実践を紹介する。かつて存在した国の日常に注がれた繊細な視線と熟練の技に、改めて光を当てる。レポートはこちら。
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
会期:6月13日〜8月30日
ミューぽんで100円OFF!
毛利悠子は国内外で目覚ましい活躍をみせるアーティスト。本展は、2024年の「第60回ヴェネチア・ビエンナーレ」日本館で開催され、大きな話題を呼んだ毛利の個展「Compose」の帰国展だ。日用品や自然物、機器を介して、不規則な動きや光、音を生み出すインスタレーション作品群がヴェネチアでの展示から2年を経て、横浜で再構築(recompose)される。
会場:横浜美術館
会期:7月24日〜11月23日
日本の「かわいい」文化の先駆者であり、大正ロマンを代表する画家、竹久夢二。本展は、京都・嵐山の福田美術館が所蔵する、実業家・河村幸次郎(1901〜94)旧蔵のコレクションをまとめて公開する貴重な機会である。画家であり、詩人、デザイナーでもあった夢二の「クリエイター」としての魅力に焦点を当て、美人画の枠におさまりきらない竹久夢二の魅力を紹介する。
会場:新潟市美術館
会期:6月13日〜8月30日
風の力だけで歩く生命体「ストランドビースト」を生み出したオランダの造形作家、テオ・ヤンセンの展覧会。実物のビーストに加え、スケッチや模型、映像などを通して、その発想や進化の過程を紹介する。芸術と科学を融合させた独創的な世界を体感できる。
会場:富山県美術館
会期:7月4日〜9月23日
美術館で作品を鑑賞する体験は、ときに私たちの感情を揺さぶり、思いがけない感覚や記憶を呼び起こすことがある。本展では、「作品との出会い」をテーマに、国内外の39人の作家による約70点の作品を紹介する。現代アートに馴染みのない人にとっても、本展は作品との対話を通して思いを巡らせ、アートの楽しみ方そのものを発見する機会となる。
会場:浜松市美術館
会期:6月20日〜8月30日
1976年の放送開始以来、2500回以上にわたって続いてきたNHKの美術番組「日曜美術館」。本展は放送50周年を記念し、番組に登場した名作・名品100点以上を展示するとともに、出演者の言葉や高精細映像も交えながら、50年にわたる番組の歴史をたどる。東京藝術大学大学美術館のレポートはこちら。
会場:静岡県立美術館
会期:7月18日〜9月27日
20世紀アメリカ具象絵画を代表するアンドリュー・ワイエスは、身近な人々や風景を一貫して描き続けた。本展は、《冬の野》《冷却小屋》《乗船の一行》などの代表作を軸に、「窓」や「扉」といった境界のモチーフに焦点を当て、私的な世界との関わりとして立ち現れるワイエスのまなざしをたどる。光と影を巧みに使いながら静かに語りかけるワイエスの作品は、見る者の心にそっと触れてくるだろう。東京都美術館のレポートはこちら。
会場:豊田市美術館
会期:7月18日〜9月23日
ミューぽんで100円OFF!
ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也による人気展。身近な日用品とミニチュア人形を組み合わせた写真や立体作品約150点を展示する。フォトスポットや会場限定作品も登場し、大人から子供まで楽しめる内容となっている。
会場:奥田元宋・小由女美術館
会期:7月4日〜8月20日
動物たちの姿を木彫で表現する、はしもとみおの個展。まるで生きているかのような作品は、動物たちの温もりや息づかいまでも感じさせる。本展では、作家のアトリエを起点に、はしもとが木彫で制作したいきものたちが暮らす風景を、旅するように巡ることができる。
会場:尾道市立美術館
会期:7月4日〜9月6日
これまで200回以上にわたりスタジオジブリ作品を放送してきた「金曜ロードショー」。本展では、「金曜ロードショー」の歩みを同時代の資料とともにたどりながら、スタジオジブリ作品の魅力をあらためて見つめ直す。あわせて、作品世界に没入できる体験型展示も展開し、驚きと発見に満ちた空間を楽しむことができる。
会場:山口県立美術館
会期:7月18日〜10月12日
世界最初の被爆地である広島市は、美術を通して世界の恒久平和と人類の繁栄を願う「ヒロシマの心」を発信することを目的に、1989年からヒロシマ賞を3年に1度授与してきた。本展は第12回ヒロシマ賞受賞者、メル・チンの受賞記念展。日本初の個展となる本展では、代表作を通してメル・チンの創作の軌跡をたどるとともに、ヒロシマのために制作された新作を展示し、アートによる社会変革と自己変容の可能性を提示する。ニュースはこちら。
会場:広島市現代美術館
会期:7月25日〜10月12日
「岡﨑乾二郎と直島」という時間軸、「言葉と絵画の関係」、「回帰」などをキーワードに、直島との関わりから生まれた作品を含む、時代の異なる作品を紹介する。日常の小さな断片がつながり、記憶を呼び起こし、新たな認識を開いていく可能性について考察する。また、下道基行による「瀬戸内『 』資料館」プロジェクトのサテライト展示では、1930年代から2000年代初頭にかけて瀬戸内を撮影した岡山の写真家・緑川洋一による、1950年代の直島の製錬所で働く人々のたくましい姿を記録した写真群を紹介する。
会場:直島新美術館
会期:6月13日〜8月30日
高知県立美術館のコレクションからふたつの特集展示を開催。展示室Bでは、戦争の惨禍を描いたオットー・ディックスの版画集『戦争』を紹介し、展示室Cでは柳幸典の代表作《ヒノマル・イルミネーション》を公開する。戦争や国家、記憶をテーマにした作品を通して、現代社会を見つめ直す機会となる。
会場:高知県立美術館
会期:7月19日〜9月22日
ムーミン小説出版80周年を記念する展覧会。ムーミンの生みの親であるトーベ・ヤンソンの油彩画や風刺画、「ムーミン」の原画、スケッチ、愛用品など約300点を展示する。ムーミンの世界を体感できる展示に加え、日本では紹介機会の少ない壁画作品にも注目したい。東京・森アーツセンターギャラリーのレポートはこちら。
会場:福岡市美術館
会期:7月4日〜8月30日
2025年に創設30周年を迎えたファッション・テキスタイルブランド、ミナ ペルホネン。100年後も存続するブランドとしてのあり方を模索しながら独自のプロダクトを生み出してきた活動を、原画やテキスタイルに加え、刺繍、織、プリント工場の様子などを通して紹介する。流行に左右されず、普遍的な価値を追求するミナ ペルホネンのものづくりをひもとく。世田谷美術館で開催時のレポートはこちら。
会場:熊本市現代美術館
会期:7月4日〜9月6日
ひとりのコレクターの審美眼に基づき、独創的な表現でアートの先端を切り拓いてきた作家たちの作品を収集した「Wコレクション」の全貌を紹介する。「ヴァンガード」(前衛)というキーワードのもと、作品収集の原点となった版画界の巨匠スタンリー・ウィリアム・ヘイターから、具体美術協会、河原温、奈良美智など日本の戦後美術を経て、草間彌生へとたどり着いたコレクターの歩みと、その眼識に迫る。同館では「東勝吉ー由布を描く 描く歓び」展(6月4日〜8月31日)も同時に開催される。
会場:大分県立美術館
会期:6月13日〜8月16日